叡山電鉄"ひえい"
デオ732
絵はがきより
1925年に比叡山延暦寺への参詣ルートとして叡山本線(出町柳駅~八瀬比叡山口駅間)が開業し、今日でも叡山ケ―ブル・ロープウェイ(ケーブル八瀬駅~比叡山頂駅間)とともに比叡山への京都側の重要なルートとして今なお多くの利用者があります。
叡山電鉄の所属する京阪グループ全体で取り組んでいる、京都中心部から八瀬、比叡山を経由し、 坂本、びわ湖に至る観光ルート"山と水と光の廻廊<比叡山・びわ湖>"を さらに活性化させるべく、 2018年3月より運行されている観光用車輌が"ひえい"です。
神秘的な雰囲気
時空を超えたダイナミズム
といったイメージを楕円というモチーフで大胆に表現しています。
また、車体側面に配されたストライプは比叡山の山霧をイメージしています。
座席にはゆったりとしたバケットシートを採用しお客さま一人ひとりの着席スペースを明確にするとともに座り心地の向上を図っています。
座席幅52.5㎜、奥行き560㎜、角度15°とロングシートながらゆったりとした座り心地を実現しています。
シートには
神秘的な力・気
御山の等高線
歴史の積層
をイメージしたデザインを施しています。
優先座席には茶系のヘッドレストを採用し、直上の吊手を長くすることで、識別を容易にしています。
八瀬比叡山口駅方のドア付近のいすは折り畳み式として、車いす・ベビーカースペースとすることができるなど、バリアフリーにも対応しています。
京都中心部から気軽に行ける
身近な自然空間
「八瀬・比叡山」へ
このキャッチフレーズを携え、もう一つの京都の魅力を体感できる、叡山電車の2つの終着点にある「比叡山」と「鞍馬山」の持つ荘厳で神聖な空気感や深淵な歴史、木漏れ日や静寂な空間から感じる大地の気やパワーなどを大胆で新しいデザインに込めてのデビューとなりました。
向かっていちばん右側に並んでいる731号車は2015年、叡山本線は開業から90周年を迎え2015年9月に行われた開業90周年記念式典に合わせて開業当時の車両デナ1形を模して700系731号車を改装"ノスタルジック731"として緑1色で運行されています。732号車"ひえい"も元々は731号車と同じスタイルでした。
901+902
叡山電鉄
二ノ瀬ー市原
(絵はがきより)
叡山電鉄900系は「紅葉を観るために乗りに来ていただく車両」をコンセプトに、外観や内装をコーディネートされた観光電車です。近畿車輌デザイン室が取りまとめ、武庫川車両工業が製造を担当しています。
叡山線ならではの美しい自然、とくに秋の紅葉を、魅力的な新車を投入することによりもっとたくさんのお客様に来て観ていただきたい。
- そのために、展望性を特徴とした車両としたい。
- 叡山電鉄ならではのメッセージ性のある、注目度の高い車両としたい。
— 南井健治
南井健治氏は1979年に京都私立芸術大学を卒業後、近畿車輛に入社、以来30年に渡りさまざまな鉄道車輛デザインを手掛け、最近ではJR西日本の"twilight express瑞風"や東京メトロ13000系は南井氏が手掛けた製品である。現在、同社海外事業室担任、取締役設計室長。
鉄道に詳しくない観光客にも親しまれるよう、「きらら」の愛称がつけられています。
1997年、1998年にそれぞれ2輌1編成、合計4輌が導入されました。鉄道による旅の楽しさを追求した車輌であることなどが評価されて鉄道友の会より1998年度ローレル賞を受賞しています。
900系901Fと800系811F
絵はがきより