次第に残り時間時計と天候雷が怪しくなってきましたガーン。少し速足で三岐鉄道三岐線沿いを訪ねてみます。息子が好きな近鉄電車を眺めに近鉄富田駅に行きました。


近畿日本鉄道名古屋線
回送列車
2800系AX02編成
ク2902+モ2852+モ2802
近鉄富田
2019年5月20日

2800系は大阪線区間運転用の通勤車として、1972年に登場した車輌です。性能的には長距離急行用の2610系とほぼ同じですが、車内はロングシートです。

写真の2802F(AX02編成)は1972年製初の期製造分でMc+M+Tcの3輌編成で登場し、パンタグラフはモ2802に1個、中間電動車のモ2852M2基搭載されています。登場時は行先表示器は設置されていませんでした。

1973年度製造分よりMc+T+M+Tcの4輌編成で登場し、前面には当初より行先表示器も設置された。
1976年製造分には2輌編成ユニットが登場し、Mc車にパンタが2基設置されています。
2813F(AX13編成)・2815F(AX15編成)・2817F(AX17編成)は製造当初は名古屋線用として登場し後に全車大阪線所属となっています。

2811F(AX11編成)・2813F(AX13編成)・2815F(AX15編成)の3編成は1998年にL/Cカー※に改造されて名古屋線に移り、急行運用を中心に使用されています。また、2801F(AX01)〜2804F(AX04)編成もその後、名古屋線に活躍の場を移して使用されています。

2809F(AX09編成)の中間車:サ2959が2006年8月、余剰廃車となり2800系初の廃車となりました。2013年には名古屋線1810系の廃車代替のため2812F(AX12編成)・2814F(AX14編成)が名古屋線に移籍しており、経年車ながら現在の近鉄名古屋線では2800系は微増傾向にあります。

※L/Cカー  近鉄独自の総称で、ロングシートクロスシート両方に転換可能なタイプの座席であるデュアルシートを設置した一般車輌につけられた名称。近年、西武や東急でも同様の車輌が登場している通勤主体の路線に有料指定席を設ける近年のデュアルシートとは趣旨が異なり、近鉄では混雑の激しい大阪近郊の輸送と閑散時間帯の観光輸送という相反する需要を両立させるためにロングシートとクロスシートの切替が可能なデュアルシートとして開発が進められた。
1996年に2610系2621Fを試験車として改造し大阪線と名古屋線で試験運転を兼ねた営業運転が行われ、この結果を元に新造車と在来車の改造車が本格投入されている。

近畿日本鉄道名古屋線
普通列車  近鉄名古屋発伊勢中川行き
2000系XT02編成
モ2002+サ2001+ク2502
近鉄富田
2019年5月20日

2000系は1978年に名古屋線の普通や準急として走っていた旧性能車を置き換えるために登場した系列です。1970年に登場した2600系のグループに属し外観に特徴は乏しいですが写真の
2002F(XT01編成)2001F(XT01編成)の2編成は10100系(ビスタカーⅡ世)のものを流用した部品を多数利用しており、台車はKD-41J・KD-41Lを最小限の改造と整備の上履いて、主電動機(三菱電機MB-3020-E)の出力を125kWから132kW増強して流用、パンタグラフも同じく10100系からの流用品です。

この2編成はワンマン対応にもなっていないので湯の山線や鈴鹿線には原則として入線せず、名古屋線・大阪線といった本線系統で運用されています。
単独での運用のほかラッシュ時には他形式車と組んで5〜6輌で運用に就き、今でも準急や急行で活躍しています。日中は名古屋ー四日市間の準急・普通電車で主に活躍しています。
また、2014F(2014+2013+2107)が2013年に伊勢志摩の観光用列車"つどい"へ改造されて内外装が大幅に変更されています。

他の2000系(XT03編成以降)も登場時からTc車に流用品の台車を使用していましたが、近年は8000系の廃車流用品に交換されています。