2005年7月、阪急バス四国高速バス(さぬきエクスプレス)西日本JRバスJR四国バスが運行していた大阪 ー 高松間へ規制緩和を機に高速バス事業へ参入した会社があります。

高松エクスプレスは2000年12月、船会社関西汽船加藤汽船が共同出資でバス会社:高松エクスプレスを設立します。これは、本四連絡橋開通に伴い大阪港 ー 神戸港 ー 高松港航路の休廃止に伴いバス事業へ参入しました。


2002年8月、高松駅 ー なんば間高松エクスプレス南海バス高松駅 ー なんば間を2社共同で運行開始します。愛称をたかなんフットバス号
として所要時間3時間10分、1日8往復で運行を開始しました。加藤汽船は2000年10月に高松ー阪神間の定期航路ジェットラインが廃止されたのを受けて設立しました。乗合バス需給調整撤廃(バス事業規制緩和)後、初の高速バス参入事業者となりました。




2004年3月、高松側に国分寺バスターミナルが完成し、高松側始発地を同バスターミナルに変更するとともに、本社・車庫も同所(高松市国分寺町)に移転。大阪側も湊町バスターミナルへの立ち寄りを開始しました。

2004年12月、高松市内にショッピングモール:ゆめタウン高松開業にともない同所にバス停を設置、高松中央インター口バス停を廃止しました。このように逐次、運行本数や経由道路、停留所の見直しが行われました。

たかなんフットバス号が注目されたのは、異業種からの参入で画期的な営業戦略を取った点です。


敵対する位置にあるフェリー高速バスセット券として発売しました。加藤汽船が主戦場としていた瀬戸内海航路が衰退してしまったため、フェリーとバスと組み合わせて割引切符やフェリーでも様々な企画を立ち上げました。


共同運行事業者である南海バス南海電鉄のエリアにある高野山参拝のセット乗車券もあります。世界遺産登録もあり、目的地が限定されながら現在でも発売が続いている割引乗車券です(現在は8,300円)。





高松エクスプレス126
香川200か・126
三菱KL-MS86MP(2002年)
JR高松駅
2005年7月24日

たかなんフットバス号の第1号車です。2005年式のKL-規制車で、側窓は全固定+スモークガラスになっています。クーラーは三菱重工製の床下サブエンジン式を搭載しています。

車内は2 × 2シートで10列、正席のみの40人乗り(補助席なし)仕様となっています。公式側の後部にトイレを備えています。






 フットバス開業時のパンフレット

2005年7月、高松駅 - 神戸三宮神戸フェリーバスと共同で運行を開始します。愛称:高松フットバス号/神戸フットバス号と称して1日6往復の運行を開始します。高松エクスプレス神戸フェリーバス運行便は各社3往復を担当し、上り4便・6便はJR高松駅始発、下り1便・3便は高松駅経由ジャンボフェリーのりば終着となっていました。




関西汽船高松エクスプレス開業時に大阪・神戸ー高松航路から撤退し加藤汽船が引き続き同航路を運行します。





神戸フェリーバス
神戸200か1705
三菱KL-MS86MP(2005年)
JR高松駅
2005年7月24日

開業から1週間しか経っていないピカピカな車体に大胆な足=FOOTのデザインは当時は大胆かつ真新しいデザインでした。車内の座席配置等は高松エクスプレスと同一で外観もほぼ同様ですが少々車両の塗装デザインや仕様が異なっており、ボディ各部に入っているFOOT BUSロゴの前にあったKOBEの文字があります。

2009年3月より、試験的に指定日のみ3往復増便を運行開始します。同年8月、指定日のみの増便を取りやめ1往復増備して7往復体制となりましたが2010年3月、神戸フェリーバスが撤退し、高松エクスプレス単独運行となりました   




2010年3月、神戸フェリーバス神戸フットバス号高松フットバス号から神戸200か1705は高松エクスプレス転籍時に香川200か・422に改番、僚車(神戸200か1706)は香川200か421に改番され、その際にKOBEの文字は消されています。