最近わたしの中で流行している妄想恋愛です♡
ひとまず前編
それではみなさまいつてらしやい♪♫
BARでひとり失恋の傷心をアルコールで一瞬でも忘れようと努力している。
心の痛みと孤独はどこにも行く気配はみせず身体の中にずつと留まったそれはわけのわからない焦燥感に変えていった。
焦燥感を感じさせまいとまたひとくちアルコールを流しこもうとグラスを口に近づけた。
「それ以上飲むのはやめたら?」
誰かの手が横入りしてグラスの持つ手を押さえた。
手の主に視線を向けるとそこにはひとりの男性が立っていた。
肩まであるアッシュミルクティーの髪。
結構な角度で頭を上げて彼を見つめている所から考えて身長は180センチ以上はあるだろう。
男前というより綺麗という言葉が似合う容姿。
上下セットアップの明るいグレーのジャケットとパンツ姿。
ちょっと待ってどストライクすぎるんですけど・・・
「君、見た感じお酒は強くなさそうだけど、そんなに飲んでなにかあったの?」
「ん~、さっき彼氏にフラれて・・・」
「キミみたいな女性がまたなんで?」
横に座ってもいいかな?と彼は横に座ると私の方に向き直した。
わあ!どうやら私の話を聞いてくれるみたい。
それから彼との出会いから別れまでながながとはなしてそれを彼は親身になって聞いてくれた。
「あの、ほんとこんな話を聞いてくれてありがとう」
「おかげで、すごい楽になった!」
「それはよかった。送るよ」
「あ~、ありがとう!でも、わたしまだ飲み足りないからもう少し飲んで帰る」
「ん~、君が心配だな・・・」
「そういうことならここより美味しいお酒が飲めるいいところを知ってるんだけど、一緒に行くのはどう?おごるよ!」
「本当に?やった!」
私の心はうはうは。
彼が私の肩を自然に抱くとバーの出入り口まで誘導した。
リムジンであろう高級車の前にひとり男性が立っていてわたしたちが近づくとその男性は初めてまして、執事兼運転手の高城ですと自己紹介を済ませ車のドアを開けた。
どぎまぎしながらはじめて乗るリムジンは最高に心地よいものだった。
彼はというもの窓の外を眺め、ときおりこちらに視線を向けると口角を上げて微笑むだけで車内は静かだった。
程なくしてリムジンは止まった。
着いた場所は立派なホテルでエレベーターに乗り込むと彼は最上階のボタンを押しまたも沈黙が流れた。
彼が視線を向ける度にトクンと心拍数が上がりそんな私をよそに平然とした様子でボタンの点灯を目で追っていた。
彼は全然わたしに触れようとしてこない。
触れてほしいなどと不純な気持ちで彼を見つめた。
優しくされていいところがあるともっともな言葉と甘いルックスに誘われて彼の後ろを着いて行くなんてわたしも尻軽になったものだ。
エレベーターが到着の合図を奏で降りた場所はスイートルームだろうか、TVの中でしかみたことのないような部屋で、全面窓の向こうには宝石箱からたくさんの宝石がこぼれ落ちたような夜景が広がっていた。
「気に入ってもらえたかな?」
「ええ、とっても!でも正直戸惑ってる」
「こんな経験はじめてだし、こんなスイートルームをさらっと案内できるあなたって何者?」
彼は少し眉を上げて真っ白な歯を見せて笑うとじゃあ、これでも飲みながらお互いのことを話そうとシャンパンを片手に彼の歯とそっくりな真っ白のソファに座るよう手の平で促された。
彼はシャンパンの栓を慣れた手つきで開けシャンパンを注ぎ私にくれた。
「ありがとう」
「それじゃあ、ふたりの出会いに」
「「乾杯」」
きゃあ!ふたりの出会いにだって!
心の中の私は飛び跳ねている。
「これ、すごく美味しい」
「本当に?高城に頼んでおいてよかったよ」
「俺はお酒に詳しいわけじゃないから」
「そうなの?あなたみたいにリッチな人ってお酒に詳しそうだけど」
「まあ、確かに周りは多いかも」
「でも、なんかちょっと親近感が湧いた」
「それはよかった・・・」
「でも高城が選んでくれたものだからいいシャンパンなのは間違いないよ」
「うそ!どうしよ!貴重な1杯もう飲んじゃった!」
「まだまだあるから、思う存分飲んで」
「そんな、でも悪いよ」
「俺がそんなケチに見える?」
「そうだよね、じゃあいただきます」
彼はどうぞどうぞとシャンパンを注いでくれて私ももっともっととどんどん飲んでいつのまにかほろよいから開放感マックスになっていた。
ふわふわして、気持ちいい。
「実は君にお酒に詳しくないってこと言おうか言うまいか考えたよ、ちょっとね」
「ええん?どうしてぇ?」
「だって、かっこ悪いでしょ?」
「美味しいお酒が飲めるところがあると言って案内しておきながらお酒に詳しくないんだよ?」
「それじゃあ、かっこつかないでしょ?」
テーブルの向こうの彼が座っているソファーに移動して、ちょっと、待って、どう考えてもフラれてやけ酒してる私のほうがかっこ悪いでしょ!と私は笑った。
「いや、哀愁漂うミステリアスなキミは実に美しくて魅力的だったよ」
彼は真っ直ぐと見つめる。
「あなたって、口説くの上手だねぇ・・・」
「頬を染めてる君もまた魅力的だよ」
彼の顔が近づくと柔らかいものが唇を包んだ。
「それに、すごくいいにおいぃ・・・」
ムスクの上品な香りがまた近づくとえりあしに両手が添えられ先程より長くゆっくり何度か角度を変えてくちづけした。
ああ、彼はキスがすごく上手。
下半身が疼くのを感じた。
最高級のスイートルーム。
ふかふかのベッド。
ムスクとシャンパンの香り。
程よく鍛えられた身体。
私を抱くたくましい腕。
速まる鼓動。
もれる吐息。
絡まりあい混じり合う蜜音。
全身をくすぐる甘いリップ音。
いやらしく光るふたりの愛液。
痛いほどに結ぶ手と手。
やわらかいアッシュミルクティー。
味わうように私の中で遊ぶ舌。
知り尽くしているかのように責め立てる柔らかくて綺麗な指先を穢す蜜。
下腹部にかかる圧力に悶えるカラダ。
とめどなく押し引かれ狂喜する子宮。
ワレモノを扱うように優しく愛撫する彼の表情は反対に余裕がなく、もっともっとと求めているようで、私は無我夢中でそれに答えた。
「○○○っっ・・・」
彼がわたしの名前を呼ぶたびに頭は真っ白になり甘い声を上げた。