私の愛読書が、ついに実写映画化!

ということで、漫画のご紹介です。
小説版も出ているみたいですが、漫画を穴が開くほど読んでおりますので、今回はパスです。

さて、『となりの怪物くん』。
月刊デザートにて、2008年から5年間連載された、少女漫画です。
本編の連載終了後、すぐに番外編の連載が始まり、2012年にはアニメ化もされています。コミックは番外編の一巻を含めて、全13巻となっております。
ガリ勉で遊びや友人など勉強以外のことには一切興味がない冷徹な女・水谷シズクと、乱暴者で誤解されやすい性格だけど本当は友人が欲しい問題児・吉田ハルを主人公に、周囲の仲間たちとの交流・成長を描いた作品です。

高校一年。
「となりの席の吉田くんは、始業式以来、一度も学校に来ていない」
というところから物語は始まります。
これまでの人生を勉強に全て捧げてきたシズクの夢は、日本一の大学に合格しバリバリのキャリアウーマンになること。
その邪魔になるものは全て排除する。遊びも、友人も、もちろん恋も。
そんなシズクでしたが、担任の先生から、「吉田くんに、学校に来るように説得してほしい」と頼まれ、参考書を買って貰うという条件で渋々引き受けます。
ハルは、入学式の日に起こした暴力事件以降、学校に来ていないのです。
住所を頼りにたどり着いた先はバッティングセンター。ハルは両親とではなく親戚のお兄さんと暮らしているようですが、そこは何やら不良のたまり場のような場所でした。
そこはかとない不安と危機感を覚えるシズクでしたが、初めて「同級生」が家を訪ねに来てくれた、というシチュエーションに、高揚するハル。ハルは乱暴者だけど、実は誰よりも「友人」というものに憧れを抱いていたのです。
そして
「おれ、お前のことが好きかもしんねー」
「はぁ!?」
というおかしな展開。

ひょんなことから一方的に好意を持たれたシズクでしたが、少しずつハルの心に触れるうち、ハルを好きになってきます。
そして
「私はハルが好きだ」
「あれな、やっぱ違ったみたいだわ」
「はぁ!?」
というまさかの展開。

といった具合に、すれ違ったりぶつかったり、両思いになったり片思いになったり、追いかけたり追いかけられたり。
「おれ、お前のそーいうところ大嫌いだ」
「私はあなたのそういう独善的な言動に辟易する」
そんなことを言っていても、周りから見れば二人が惹かれ合っているのは確実なのです。

こんな二人を中心に、週に一回は告白されてしまい女子からは大いに嫌われている、ぼっち美少女・夏目ちゃんや、誰とでも仲良くなれる明るい野球少年・ササヤンくん、金持ちで秀才イケメン、性格悪し、ツンデレ・ヤマケンくん、ハルに片思い中のメガネ委員長・大島さん、ハルの従兄弟のコワモテおにーさん・みっちゃんさん、など個性豊かなキャラクターたちが織り成す、ハートフルラブコメディ。
物語はやがて、ハルの過去、ハルの家系にまつわる諸問題へと話が移っていきます。

「みっちゃんの母ちゃんの大学で、毎日本読んでた」というハルは、中学からろくに学校も行っていないのに、試験の成績は学年トップ。勉強だけに人生を捧げてきたシズクがそれにキレる、という展開もたいへん興味深いところです。

映画ではシズク役を土屋太鳳ちゃんが演じるということですが、はきはきしていて明るい印象の笑顔ベースの太鳳ちゃんが、はたしてガリ勉冷徹女シズクをどう演じるのかが見所です。
ハル役の菅田将暉くんはピッタリだと思います。
夏目ちゃん役は池田エライザですが、これは、うーん。どうなるんだろう。私的には『みんなエスパーだよ』のエロチックなキャラが染み付いてしまっていますが。桐谷美玲の方が合っている気が・・・いや、夏目ちゃんは誰がやってもしっくりこないのかもしれません。
夏目あさ子、またの名をゴルベーザあさこ、あるいは謎の人物サマーX。
「少食だとモテちゃうじゃないですか」と宣って大食してはゲロを吐き、「男の子は告白してくるから嫌い」と言って毎週のように振りまくり、「ほほう、中間試験。もうそんな時期ですか」などと他人事のように言ってまんまと赤点をとり、あまつさえオフ会に行きたいが為に補講を回避しようとし、ネット上では自分を良いように偽り過ぎてもう誰だかわからない。
あの強烈なハチャメチャキャラは、漫画でしか表現できないように思います。
私は実は、そんな夏目ちゃんが一番好きなのです。

蛇足ですが、漫画の最終巻において「次回予告」なるものがあり、卒業後の大人になったシズクたちがある事件に巻き込まれてゆくというストーリー。最終巻ですから次回はなく、これは作者による冗談の次回予告だったわけですが、その内容がとてつもなく面白い。
いつか、本当に描いて欲しいものです。