またもやエンジンのネタです。
今回は面白い出来事もあります。


作業は、エンジン以外にもサスや外装など、いろんなお客さんのいろんな作業をさせていただいているんですが、私がブログに書いていないだけでして、、、

いっぱいやってます。。。




今回のHGTさんのエンジンはけっこうスペシャルな仕様。
ハイカムに、K6エンジンチューン業界初の、バルタイ調整!!
カムを加工して、スライド式のスプロケを付けています。

バルブタイミングを調整すると、低回転トルク重視にしたり、高回転パワー重視にしたりとパワー特性を変化させることのできるすぐれものです。
ただし、何度ずらすかはかなり難しいところです。

タービンは低回転トルクのことも考えて、うちではRHB31を使っています。

RHB31は簡単に120PSは狙える仕様。
RHB31つけてて、120PS出てなければそれはウソですね。

あと、いま流行りのプロフェックマップでブーストの調整をしています。


今回はハイカム&バルタイ調整との組み合わせなので、下のトルクも、上のパワーもどれだけ出るか楽しみ。



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こんなん出ましたけどー。


昔こんなこと言うてるおばちゃんおったなー。


ピークパワーは135PS
まぁ、パワーは仕様的にこんなもんやろ。

注目してもらいたいのはパワーの立ち上がりとトルクやね。

少々回転落としても、アクセルを踏めば立ち上がってきます。パワー重視の大きめのタービンなのに。


こんなエンジンにしたい方はファーストまで。




今回あったセッティング中のトラブル。

でもトラブルが起きて良かった。

これぞ、怪我の功名!ってやつです。



実装セッティング終えて、
よっしゃ、完璧。今週末にでも納車しよ。

って思って、店に帰る途中の信号待ちで、




プスプスプス、、、



ん!? エンジン止まりよった!!

な!なんか臭いどー!!





あわててキースイッチをオフ。



夜中で交通量少なく、さらに店の近所でよかった。
少し広いところに避けて、タクシーで店まで帰って積車乗って取りに行きました。



次の日、各部チェック。
点火していないことが判明。


原因はこいつ。

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内部ショートしてるっぽい。

点火電圧をあげるパーツらしいが、どーもこの手のパーツはいいイメージがない。
むしろ、悪いイメージしかない。

さらにまた今回で悪いイメージが強まった。



こんなもん捨ててしまえ(怒!!) ということで取り外し。

外すのはいいが、めんどくさいのが、せっかくセッティングしたデーターが狂うって事。
点火の強さが変われば、AF(燃料と空気の割合)も変わってしまう。

またセッティングのやりなおし。



怒り爆発!!




またセッティング。

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点火電圧が下がれば点火が弱くなり、いままでと同じ燃料の量では、ちゃんと燃焼しきらず爆発が弱くなって、AFが濃く出る。というのが理論
ですが、

なんと逆でした!

薄く出た!!

低回転はほぼ変わらずでしたが、ブーストが立ち上がってくる頃から薄く出てきた。
エンジンブローしないAF値までもってくるのに、5%~10%ぐらい。場所によっては15%ぐらい多く燃料が入った。

AF値を同じに合わせた際に燃料が多く入ってるってことは、多くの燃料でも燃焼させきるほどの良い点火があるって事です。
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走っててパワー感も増したし、高回転もいままで以上に伸びるようになった。


てことは、あのの点火電圧を上げるパーツが悪さをして、いままで点火が弱くなって、ちゃんと燃焼、爆発していなかったって事???

そうとしか考えられんよなー。

元からの性能が悪いのか、壊れかけてたのか知らんけど、とにかく直ったし、パワーの出る良い方向にいってよかったよかった。


一時は、またこの車火事かー!!って思った。

オーナーのHGTさん、過去にタービン周りが燃えたり、エンジンブローしたりで踏んだり蹴ったり!!

話聞いてるとかわいそうになるぐらい。




今回は、うちが作業させていただいたわけですから、


安心してください、壊れませんよ。





これだけは言っておきます。

速いのはわかりますが、スピードの出し過ぎにはくれぐれもご注意を。










では、