男性のモデルウオークは、女性の歩きと違い、上半身を揺する様に歩く。
歩行の究極であるはずの彼らの、この無駄な感じの動きは、一体何なのだろうか。
背骨は、横に倒れる時、回転を伴う事で可動域を得る。
回転方向は、右倒しで左回転、左倒しで右回転。
〝脊柱のカップリングモーション〟という。
実はこの回転要素こそが、歩行の「足出し手出し」の中核なのだ。
詳しくはまた改めるが、要は背中を横倒しすると骨組みとして対角の手足が前に出される。
〝モデル歩き〟とは、背骨の蛇行に従うまま、女性では骨盤側、男性では肩甲骨側を主導に、機能的に前進する姿なのである。
ボルトの走りも同じ。
歩きでもいいが、特に走りでこれを意識すると、動きが楽になる人が多いと思う。

