マイコアカネの発生地に近況を見に行ってきました。
夕方に到着したのでちょっとは涼しいかなと思いましたが、容赦なく暑い
( ̄▽ ̄;)
メインは田園の休耕地ですが、初めに車を停めた近くの林縁を歩いてトンボを探してみます。
ヒメアカネ
小さなヒメアカネたちが出迎えてくれました。
もうすでに赤くなりつつある個体もいます。
田園方面に向かって歩いて行くと、ヒメアカネに混じってちらほらと・・・
マイコアカネ♂
本命のトンボです。
マイコアカネ♀
赤くなる前のこの時期は縄張り範囲が狭く、近距離に複数並んでいることも珍しくありません。
繁殖期以外はオスもメスも互いに無関心のようですね。
目が慣れてくるとたくさん見つかります。
ハラビロトンボ♀
紛らわしいのがハラビロトンボのメス。
サイズ感も同じだし、ホバリングを交えて飛ぶので一瞬マイコか?ってなる。
さて、お天道様の下へ・・・
髪がチリチリと音を立てて反り返りそうな熱気の中、草陰の小さなトンボを見つけては立ち止まります。
上の写真、2匹いるのが分かりますか?
マイコアカネ♂
マイコアカネ♀
暑いのか、ほとんどの個体が草むらの中から出てきません。
本気で見つけるモードで探しましたが、かなり見逃してると思われます。
影にいると黄色い体が周りに溶け込んで保護色になりますが、斜陽に当たるとキラリと美しく輝いて見えます。
この時期は腹部に透明感があり、日差しが透過するとひな祭りのぼんぼりのように淡く光って見えます。
このぼんやりした雰囲気も雅で好き。
オベリスク
完全に日向に出た個体は少しでも太陽光線を遮ろうとして垂直姿勢になります。
他のトンボでも同じ行動が見られますが、これ通称オベリスク姿勢って言います。
オベリスクてwww
誰が最初に呼んだんだろう(笑)
稲
休耕地の隣の水田です。
あまり農薬をかけてないのか、ホソハリカメムシが来ています。
稲とマイコアカネ
稲穂が風に揺れるのでピンアマになりましたがマイコアカネとのコラボ。
ここの稲はもうひと月ほどで刈り取ってしまうので、この光景が見られるのは今だけです。
スクミリンゴガイ
田んぼと言ったらこの貝。
通称ジャンボタニシ。
稲を食害するヤバいやつって聞かされて育った世代ですが、実際に食べてるとこは見た事ないんですよね。
夜行性らしいので夜食ってるんだろうか。
コガタノゲンゴロウの幼虫
ジャンボタニシと同じくらいいっぱいいます。
親も泳いでたんですが動きが早すぎて撮れませんでした。
呼吸
水の中の幼虫をこうやってじっくり見るのは実は初めて。
こいつらミズカマキリみたいに水面からお尻を出して呼吸するのか。
なるほど。ゲンゴロウ類が深い溜め池ではなく浅い田んぼを好む理由が分かった気がします。
影に入る幼虫
泥の上をのそのそと歩き回っては、時々長い体を稲の影に沿わせて休憩しています。
やっぱり水中も暑いんだね。
狩りの様子が見たいなあと思い、影も何も無い田んぼの淵で数十分粘りましたが、おっとり動いていて全然何も食べません。
ゲンゴロウも基本は夜行性らしいので夜になると行動が変わるのかも。
ウスバキトンボの幼虫
ヤゴも暑いのか、陰から頭を少し出したまま微動だにしません。
夏の昼間は水棲昆虫にとっても辛いようです。
打って変わって炎天下でも元気なのがこいつら。
泥の上の小さな黒いつぶつぶ。
カマバエの一種
カマキリみたいな鎌を持つハエ、カマバエです。
最近、ここの田んぼに生息しているのを知りました。
周りの赤い点々は泥の中からお尻(または頭)を出しているアカムシで、これをひっ捕らえに飛来するようです。
せかせかとよく歩き、立ち止まったりたまにブーンと飛んだりして獲物の様子を伺っています。
アカムシと比較して分かるようにものすごく小さいので、こっちはピントを合わせるので精いっぱい。
面白い狩りの様子も収めたかったのですが難しすぎて断念しました。
あまりうまくないですが一応動画は撮ったので、今度編集してカマバエ特集でも作りますか。
シオカラトンボ♂
ハラビロトンボ♂
ショウジョウトンボ♂
トゲヒシバッタ
クサネムの群落
セッカ
こっち見んな
ウスバキトンボが低空飛行をはじめ、辺りは黄色い空気に包まれます。
17時のチャイムがこだましていますが、まだまだ暑さはおさまりません。
観察中、マイコアカネはずっと茂みの中に隠れていました。
成熟するともうちょっと目立つところに出てくるんですが、若い頃はみんな引きこもってるんですね。
ここは昔から休耕地が多い地域ですが、この広い荒れ地がマイコアカネの個体数維持に一役買っているのでしょう。
ウスバキトンボ
ウスバキトンボも飛び疲れたようなので帰りましょう。
ここはガサガサも面白そうなので今度網持って夜来ます。