あんなこと ついに30 | 瑠璃色no半濁点

瑠璃色no半濁点

「瑠璃」は仏教で言う「七宝」の一つ。
英語では「ラピスラズリ」
砕いた色は「ウルトラマリンブルー」です。




風向きが変わってきました。

急に陸から海に、
オフショアです。

陽も傾いてきました。
遅い夕暮れです。


いつの間にか、又、山下に降りてきました。


公園の人々は、ぐっと少なくなり、

替わりに目立つのは、、カップルばかりです。



ユキは、私の身体に、昼間より張り付いています。

密着してます。
一体です。


影が夜景に映るのか、
夜景が影を映すのか、、

街に溶けてます。


港町のしじまを歩いてますが、
明日は2人とも仕事なんです。


いつも通りの。。




「オニイって、今、仕事忙しいの?」



(暇です。)

「そんな、でも…」


「ユキの仕事はね~、
きっと、オニイより暇」

(河南から聞いて、知ってます。)


(仕事は無くても、会社は社員を抱えておく時代でした。)


「ユキ。。 いつも、家帰って何やってんの?」

(今さら、って、質問。。)


「なんも、やってない。。 たまに踊りに行ったり…」


「クラブ?」



「クラブ、ね~…」





「ね~、、 オニイ、、スペイン人と戦ってくれるんでしょ?」


(また、急に何云うか、
この娘…。。)



「あの2人は、ユキのまわりから、絶対追い出す! オニイ、力貸してくれるでしょ?」


「力、、ってったって…」



「それと、、ユキ、オニイと海行きたい」

(会話、、飛んでます)


「ここ、海だよ…」


「違う! ビーチよ!」


「行きたい ね…」


と、言うのが、精一杯の、旧ドックヤードで、タバコに火をつけた、



開発中、みなと未来、、
17時…。。


瑠璃色no半濁点






続く…。