木の根道を抜けて
まっすぐ歩くと
杉の木の間に
目指す大杉権現が
現れました。
樹齢1000年とも
言われる杉の大樹。
その長い命の営みの
いつの日にか
途中から折れた幹が
天に向かって口を開く
龍のようにも、
イルカのようにも
見えます。
雷に打たれたのか。
嵐に耐えられなかったのか。
この樹を最初に一目見た時
まるで雷に打たれた
ようになりました。
この樹は樹であって
樹でない。
あまりにも生々しく、
しかも神々しい。
正に大杉権現そのもの。
正面の拝殿からお参りして
垂布の隙間から見上げると
ちょうど目に見える穴の周りから
繊細なまつ毛が生えているようで
伏し目がちで
優しい表情をした
シカのようにも見えるのでした。
この樹の周りは
まるで時間が止まったよう。
只の樹でなく、
何か神聖な存在が
共存している。
そのエネルギーが、
周辺を満たし、浄化し
神々しいものにしている。
時折吹き抜き抜ける風が
何度もわたしたちの
身体を浄化し
宇宙エネルギーを
チャージして
循環して行きます。
ここにいると
全てが満たされ
心がしんと静かになり
お腹も空かないのでした。
時が止まったような場所。
魂の故郷のようなところ。
鞍馬山の頂上の聖地。
大杉権現。