以蔵 第拾話 後半です ネタバレしてますので嫌な方はUターンをお願いします
坂「・・・来て良かったのう」
主ほんとに。でも、龍馬さんイカ焼き食べ過ぎです」
坂「いやあ、あんなにうまいイカ焼きを食うたがは、はじめてぜよ」
主「だからって六匹も食べるなんて・・・」
坂「主人公さん。イカは『匹』じゃなくて、『杯』って数えるんじゃ」
主「え?そうなんですか?知らなかった」
坂「お、こりゃなんじゃ?金魚をこの半紙ですくうがか」
主「あ、龍馬さん、金魚とってどうするんですか」
「武市さんに誰が世話するんだ!って怒られますよ?」
坂「たしかにのう、武市が言いそうじゃ!」
龍馬さんはいつも明るくって。
一緒にいると、ほんとに楽しい。
こんな些細な日常でも、しっかり楽しむ事ができるなんて。
でも・・・・。
ここに以蔵がいてくれたら、きっともっと楽しかったのに・・・。
坂「よし、次はあっちの方に行ってみるぜよ」
主「は、はい!」
龍馬さんの向かったその先は、祭りの中心から少し外れたほうだった。
主「あ・・・・」
人通りが減ってきたあたりにある、ひとつの出店が、わたしの目にとまる。
主「龍馬さん・・・ご、ごめんなさい・・・わたし、あの・・・」
坂「どうしたがじゃ」
主「用事、思い出したんで帰ります!」
そう言って、わたしは寺田屋へ駆け出していた。
【龍馬さんの視点】
坂「お、おい!主人公さん・・・」
「やれやれ・・・」
これはどうやら決まりのようじゃのう。
坂「はぁ、ええ子じゃったんじゃがの・・・」
残念ではあるが、人の心は何物にも縛られまい。
とくにあの子の心は。
露天に並んだ品物を見やる。
たしかに以蔵は喜ぶかもしれん。
坂「あの以蔵が、自分の話をしたっちゅうことか」
「さてと、それじゃあ邪魔ものは帰るとするかのう」
【以蔵の視点】
以「主人公はなんで、あんな悲しそうな顔をしてたんだ・・・・」
俺は主人公を守りたい・・・。
主人公には、いつも笑っていて欲しい。
なのにあの時の主人公の顔・・・。
まさか、俺が一緒に行かなかったからか?
なんて、思い上がりだ。
そんなこと、あるはずがない。
でも、もし主人公が俺にそれを望んでいるとしたら・・・。
だめだ!俺といれば、主人公は、また危険に巻き込まれるかもしれない。
―― だが、だったら俺には何ができる?
以「主人公のために、何ができるっていうんだ?」
ダ、ダ、ダ、ダ、ダッ!
以「なんだ?廊下が騒々しいな・・・」
そう思った途端、襖が開いた。
ザッ!
主「お願い!以蔵、わたしと一緒に来て!」
【主人公の視点】
龍馬さんと見つけた場所。
そこには、風車の露店があった。
たくさんの赤い風車が風を受けて勢いよく回っている。
カラカラと。夜風を受けて。
主「ごめんね、以蔵。
来たくないっていってたのに、無理にひっぱって来て」
以「・・・・・・・・・・」
以蔵は、ただ黙って風車を見つめている。
主「わたし、この場所を以蔵に見て欲しくて・・・
ううん以蔵と一緒に見たくて」
以蔵は、ゆっくりと風車に近づき、その一つを手に取った。
(スチル)
(前回のスチルの方が個人的には好きですね、絵の構成は風車がいっぱいあっていいんですけど)
以「こんなにたくさんの風車、はじめて見た・・・」
ゆっくりこっちを振り返り、とても優しい笑顔を浮かべる。
主「怒ってない・・・の?」
以「なぜ?」
主「武士は、お祭りに来ちゃいけないんでしょ?」
以「どうせ俺は下士だ・・・」
主「そんな言い方・・・。でもお祭りに来たくなかったんでしょ?」
以「・・・それもある。だがそれよりも・・・」
主「え?」
以「それよりも、俺が一緒に居ることで、おまえに危険が及ぶことが・・・嫌だったんだ」
主「以蔵・・・」
「それは、それは、わたしのほうだよ」
以「なに?」 驚いてます
主「わたしこそ、いつも以蔵に迷惑をかけてばかりで・・・」
以「だから、それは何度も言ってるだろ」 微笑んでます
主「『気にすんな!』でしょ?」
以「そ、そうだ」
主「・・・わかった、もう気にしない」
主「だから・・・以蔵も気にしないで」
以「え?」 驚いてます
主「わたしはどんなに危険でも・・・以蔵と・・・」
全部を言い終らないうちに。
わたしは以蔵の腕の中にいた。
押し付けられた腕から伝わる鼓動が、早い。
以蔵の髪が、かすかに額に触れて、ちょっとくすぐったい。
以「・・・わかった」
落ち着いた、以蔵の声。
なんでだろう、とっても安心する・・・。
以「俺は、どんなことがあっても、主人公と一緒にいる」
主「・・・ほんとに?」
以「ああ、約束だ」
「そして、どんなことがあっても、おまえを守る」
主「・・・以蔵!」
主「そ、そうだ。一つお礼をさせて・・・」
以「お礼?」
以蔵の腕の中に名残を感じつつ、わたしは、ゆっくり離れて、露店に向かった。
主「おじさん、これひとつください」
風車屋「はいよ、おおきに」
龍馬さんからもらったお駄賃で、赤い風車をひとつ買う。
主「はい、以蔵」
そしてそれを、以蔵に差し出した。
以「・・・俺にくれるのか?」 驚いてます
主「うん」
「きちんと回るか、吹いてみて・・・」
以「あ、ああ」
わたしの手元にある風車を吹こうとして、以蔵が少し前屈みになる。
その頬に、わたしはそっとキスをした。
以「な・・・・・!」 驚きながら赤い顔
主「いつも、本当にありがとう。以蔵」
?「いやぁ、すみませんね。お邪魔しちゃまずいんでしょうけど・・・」
!!
以「!」
この声・・・。
わたしは、声がした方を見た。
暗い参道から、ゆっくりと青い羽織が現れる。
それは多分、一番会っちゃいけない人。
どうしよう・・・また以蔵を、危ない目にあわせてしまった・・・。
つづく
私の感想が途中で何度も長くなったのは
認めますが・・・
慎ちゃんが現れてからのあとの話に
グダグダ感を感じられずにいられなかったのは
私だけですかね?w
寺田屋チームっぽい
会話も特に見られないですから
笑いどころは一切なしwww
もうすぐ終わるんだ!
と、期待してるのに
スチルが中々でない
攻略で確認してるとはいえ
最初に自分で選んだ選択で
間違えてませんでしたよ
難しかったけど(苦笑)
個人的感想としては
前半までと私が
泣けて画面が見れなくなった
ところまでは良かったと思います
しかし、人斬り半次郎の話とか
ちょっと、小細工に凝りすぎて
いらない部分もあったんじゃないかと
無駄の多い部分がすごく多く感じた
話でしたね。
龍馬さんのイカ焼き6杯の話とか
あれって、龍馬さんファンへの
単なるサービスとしか思えなかったですね
(正直、残念でしたね・・・
龍馬さんが意図的に風車屋さんに
連れて行ったのなら分かるんですけど
たまたま主人公が見つけたわけですから)
ただ、露店でたまたま
発見した、風車のところは
晋作さん大好きな私としては
晋作さんのお祭りシナリオの
簪を思い出さずにはいられなくて
以蔵に風車をあげるシーンは
その逆バージョンに
思えてなりませんでした
風車を見つけて以蔵に
プレゼントするっていうのは
いいと思うんですよ
すごく
じーんとしましたし
ただ、龍馬さんが
今まで他の寺田屋のメンバーたちには
言った事のない説教じみたことを
話してるあたり
あれ?
龍馬さんって、こういうキャラだっけ?
という感が否めなくて
すごく、残念でした
あの、武士なんて身分は
関係ないってセリフは
晋作さん√で晋作さん自身が
言ってたセリフを
ちょっと設定を変えて
龍馬さんに言わせてる
だけじゃないかと・・・
終盤で、以蔵が
この話の前半で悩んでた事が
吹っ切れたと思われる瞬間に
主人公を抱きしめた後
どんなことがあっても一緒に居る
どんなことがあってもおまえを守る
と言って二人の気持ちがやっと
通じ合った!
瞬間は良かったと思います
他のキャラの√の拾話を確認しましたけど
拾話の時点で、私の見る限りでは
誰も主人公と完全には両思いになって
いないと思ったので
龍馬さん√でも、傍に居て欲しい
って、龍馬さんが言うシーンはあるけれど
主人公が返事をする前に
武市さんと以蔵が茶々を
入れちゃいますからね(苦笑)
個人的には、以蔵がどうして
吹っ切れて守ると決めたのか
っていう
心理描写かセリフが欲しかったですね
以蔵にとって切ない思い出の詰まった
身の上話を主人公が
ちゃんと覚えていてくれて
以蔵が、泣いてる子供に上げて
失った風車を主人公が
以蔵に見せたかった事
以蔵にあげたくて仕方なかった
っていう主人公の心理描写も
しっかり書いて欲しかったですね
私は、龍馬さんには
魅力を見出せない部分の方が
まだまだ多いんですが
武市さんの魅力は
理解できたかなと
思ってるんですよね
晋作さんに関しては
まだ足りないかなと思うけど
熟知してる方かなとは思うし
なので、やはり初期攻略可能キャラだった
この3人のシナリオが
良かったという話しを
目にしていたのですが
以蔵の今回の話の
終盤前の中間は
本当に、残念で
仕方ないですね・・・
最後の風車が
活かされなかったら
終盤も、残念度が
高かったと思います
長くなりましたが
今日のお話も最後まで
お付き合いありがとうございました