慎ちゃんに、男らしさとかカッコよさは一切求めて無い私です ← 多分w

いかに、可愛く見えるかってところに注意して

今日は第八話です ネタバレ満載につき 嫌な方はUターンをお願いします


















お祭の帰り道、慎ちゃんと私は、会ってはいけない人に会ってしまった。

その人の名は・・・新撰組の土方歳三。


「わざわざ非番の俺と出くわすとは、運が悪いな、チビすけ」


「いいえ、出くわしたのがこの場所で幸運でした。少なくとも、祭りに来ていた人達を

巻き添えにしなくて済む」


「祭りか。

しかしお前が祭りに来てるたぁ、意外だったな」

「ああ、そういや、おまえさんも下士だったか。下士っていやあ、町人と同じようなもんだからな」


「・・・・・・・・」


「下士?」


「身分の低い武士の事っスよ」


そう言って、慎ちゃんは唇を噛んだ。その悔しそうな表情に、はっとする。

あの人『身分が低いから祭りに来たんだろう』って、慎ちゃんの事を馬鹿にしてるんだ。

わたしがお祭に行きたいって言ったから。

わたしが無理矢理慎ちゃんを連れて来ちゃったから。


「慎ちゃん、ごめん」


「何で姉さんが謝るんですか?」


「だってわたしが」


「姉さん・・・大丈夫っスよ」


慎ちゃんは、わたしの言葉を遮ると、そう微笑んだ。

そしてまるで自分を落ち着かせるように、大きく息を吸うと、静かに土方さんを睨み付けた。


「生憎、おれは上士だの、下士だの、町人だの、そういう事にこだわらない質なんです」


「何だと?」


「人の本質は貴賎ではありません。つまり、身分なんてものに意味は無い」

「それは、あなた自身もよくご存じではないのですか?」


「・・・・・・・・」


慎ちゃんの言葉に、さっきまで怖い顔をしていた土方さんの顔が緩んだ。


「ったく、いいツラしてやがるな」

「どうだ、いつまでも坂本なんぞと的外れな絵空事を追っかけてないで、新撰組に

入らねぇか?」

(うーん・・・あなたと一緒には居たくないんで、お断りしますw)


「お断りします。龍馬さんの志は、決して的外れな絵空事などでは、ありませんから」


見据えたまま、そう言い切った慎ちゃんに土方さんは小さな溜息を吐いてから、

自分の刀を収める。


「土方さん?」


「興が冷めた。これ以上、お前と話してると馬鹿馬鹿しくなってくるんだよ。それに・・・」

「さっきも言ったが、今日の俺は、非番なんでね」


そう言うと、土方さんは、わたし達に背中を向けた。


「そうだ。お前にひとつ忠告してやろう」


「忠告?」


「気をつけろ。女に惑えば、いくら強い志でも、簡単に砕けちまうぞ」


「心配ご無用。おれはあなたとは違いますから」


「だったら聞くが、俺と総司が坂本とその女に同時に斬りかかったら、お前はどちらを

助ける?」


「もちろん姉さんです。北辰一刀流皆伝の龍馬さんにおれの手助けなどいりません」


「坂本が丸腰だったら?」


「・・・・・・・・」


「お前が坂本に向かえば、その瞬間に総司の刀は女を貫く。かといって、おまえが女を

守れば・・・坂本は死ぬ」

「つまり、お前は坂本と女、どっちを取るのかって聞いてんだよ」


「・・・・・・・・」


「・・・・おれは」


「まぁ、いい。その答えは、次の機会にでも、ちゃーんと見せてもらうさ」


「・・・・・っ」


「さてと、そろそろ行ってやるとするか。おっと最後に言っとくがな」


「・・・・・・・・」


「俺は生れてこの方、女に惑った事など一度もねえ。全部、女が勝手に惑ってんだよ」

(wwwwww なんて自信過剰な人なんですか? この人はwww 沖田さんのほうが

もててたと聞いた事があるんですけどwww 自惚れじゃないですか?(・∀・)

あと、付け足すと、私はあなたに惑う自信が全くありませんww)


「じゃあな、チビすけ」


「・・・・・・・」


土方さんの姿が見えなくなってからも、慎ちゃんは、しばらく動かなかった。


「慎ちゃん、行っちゃったよ?」


「あ、ああ、そうっスね。姉さんは大丈夫っスか?」


「うん、だって、慎ちゃんがずっとわたしを庇ってくれてたから」


「なら良かったっス。それにしても・・・・」


「さすが土方。すごい迫力っス。気を抜けば、腰を抜かしそうな程でした」


「腰って・・・慎ちゃん、もしかして怖かった?」


「恥ずかしながら。

ただ睨まれているだけで、あんなに恐怖を感じたのは初めてです」


「そんな風には見えなかったよ。 ← 選択

むしろ、対等に張り合ってたくらい」


「姉さんに格好悪いところは見せられないっスよ。それに、姉さんに傷一つ付ける

訳にはいかなかったスから」


「でも、結構ギリギリでした。その証拠に、ほら・・・」


そう言って見せてくれた慎ちゃんの手は、言葉の通り、微かに震えていた。


「・・・・そんなに強い人なの?土方さんって」


「剣が立つと言えば、沖田や斉藤一、永倉新八の方がそうかもしれません。

でも、あの人は違うんス」


「違う?」


「あの人は・・・」


口を噤む慎ちゃんの顔を覗き込む。でも、慎ちゃんはそんなわたしに、すぐに気づいて

いつものように笑った。


「とにかく、姉さんに何もなくてよかったっス。では戻りましょう」

「きっと近くには沖田もいるっス。また二人と鉢合わせたら、今度こそ危ないっスから」


わたしは慎ちゃんの笑顔にうなずくと、その背中を追って、寺田屋に急いで戻った。

(あれ?そう言えばお土産は買ったっけ?www)



「ただいま戻りました」


慎ちゃんがそう言うのと同時に、血相を変えた龍馬さんがすごい勢いで駆けてきた。


「主人公さんっ!よう戻った!」


「龍馬さんっ?!どうしたんですか?そんなに慌てて」


「『いくら待っても君と中岡が戻って来ない』と、さっきから心配していたのだよ」


「心配、ですか?」


「そうぜよ。おい、中岡。おんし、まさか主人公さんをどこかに連れ込んだんじゃ

あるまいな」

(強いて言うなら、手を繋がれそうになりましたが、未遂でしたwwww)


「そ、そんな事ある訳ないじゃないっスか!」


「そんな事わからんぜよ!主人公さんの可愛い姿を見てるうちに、こう・・・

むらむらっと」


りょ、龍馬さん?!もう、この人いきなり何を言いだしてるの?

(龍馬さんの口から、そんな卑猥なこと聞きたくなかったかも・・・・w)


「慎ちゃんはそんな人じゃありませんっ!」 ← 選択


「ね、姉さんっ?!」


「慎ちゃんはずっと私を気遣って、わたしを守ってくれてました」

「だから、そんな言い方・・・」


「ほ、ほうか。わかった、わかったぜよ」


龍馬さんの驚いた顔を見て、思わず叫んでいたことに気づいた。


「いえ、こちらこそすみません、怒鳴っちゃったりして・・・」


「・・・・・姉さん・・・・嬉しいっス」

(きゃーwwww 慎ちゃんが顔を赤らめて嬉しそうにしてるww この顔は可愛いww)


「おれ、ちょっと顔を洗ってくるっス。姉さんは一人で部屋に戻れるっスよね」

「今日はあちこち引きずり回してすんませんでした。ゆっくり休んでください」

「では、失礼するっス」


そう言って、慎ちゃんは行ってしまった。


どうしたんだろう。さっきから何だかいつもの慎ちゃんとは違う気がする。

やっぱり、土方さんとの事で、疲れちゃったのかな?


「何かあったのですか?」


「・・・実は、お祭の帰りに新撰組の土方さんと会ったんです」


「なんと、土方さんとか?それで、おまんら怪我はないんか?」


「はい。慎ちゃんが色々と土方さんに言ってくれて」


「あの土方さん相手に口で収めたか。まっこと大した男ぜよ、中岡は」


「はい。でも、その時に土方さんからも色々言われて・・・」


「そうか。すまんが、主人公さん。そん時の様子をワシに教えてくれんか?

それで、武市は・・・」


「中岡のところに行ってくる」


「頼んだぜよ。では主人公さんの部屋で、少しいいかの?」


「はい」


わたしは龍馬さんに連れられて、自分の部屋に戻った。




【慎ちゃんの視点】  ← 初めてじゃない?wwww



井戸からくみ上げたばかりの冷たい水で顔を洗う。

でも、何度洗っても、俺の頭は冷える事はなく、それどころか、ますます血は逆流するようで。


「土方の奴」


そう。おれを無性に苛立たせているのは、土方のあの一言。

いや、違う。苛立っているのは、土方の言葉ではなく、それに答えられなかった

おれ自身。


「くっそ」


おれはもう一度桶に水を汲むと、それを頭からかぶった。


「こんな時間に水浴びか」


「武市さん。

・・・・すんません。一人にしてもらえないっスか?」


「土方と会ったんだって?」


おれの話は流して、武市さんはそう言った。

今、一番聞きたくない言葉だった。


「・・・・姉さんから聞いたんスね?」


「ああ。お前の事を心配していたよ」


「心配・・・。でも、おれには、姉さんに心配してもらう権利はないっス」


「なるほど、それが水浴びの原因か」


眉ひとつ動かさずに武市さんが言う。この人はいつも冷静だ。

(冷静?・・・・それはどうかなwwwww 壊れ出したら、無残だよww)

悩む事なんてあるんだろうか。

もし、武市さんだったら、土方の質問になんて答えるんだろう。


「すんません。武市さんに質問してもいいっスか?」


「質問?なんだ?」


「もし、丸腰の龍馬さんと以蔵くんが新撰組に襲われていたら、武市さんは

どっちを助けますか?」


「答える価値も無い質問だな。龍馬に決まっているだろう」

(ちょwww 以蔵は?!www 以蔵はいいんですか?!wwww

今日は、まだ出番が無いなwwww 以蔵、どうしたのかなwwww)


「だったら、襲われているのが、龍馬さんと、武市さんのご家族だったら?」


「中岡?」


「襲われているのが、大切な人だったら?もし、その人が・・・」


「しっかりしろっ!中岡っ!!」


「っ!!」


「・・・すんません」


「土方に何を言われた」


「・・・丸腰の龍馬さんと姉さん、お前はどっちを助けるんだと」


「それで、何と答えた」


「それが・・・答えられなかったんス、おれ」


「・・・・・・」


「少し前のおれだったら、迷わず『坂本龍馬』と言えたんです。それなのに・・・」

「おれは言えなかったんス。おれは・・・」



ザバッ



言いかけた言葉を、水しぶきが遮った。

勢いよく顔にかけられた水が口に入って、思わず咳き込む。


「げほっ、な、何をするんスか、武市さんっ」


「頭を冷やしてたんだろう?僕はそれを手伝っただけだが?」

(武市さんは、やはりドS決定という事でwww でも、以蔵だけにしといてよwww 

や、以蔵もいつも、可哀想なんだけど 苦笑)


「・・・・・・」


「僕は何があっても龍馬を守る。例え誰を犠牲にしようとも」

(武市さん√見てるんで、全然説得力が無いよwww 誰だよ、一番取り乱した奴はww)


武市さんは静かにそう言うと、桶をおれに渡して、行ってしまった。


おれだってそう思っていた。龍馬さんこその国の光であり、希望。おれの志、そのもの。

なのにおれは・・・。


「くっそおっ!」


おれはまた桶に水を汲むと、勢いよく自分の頭にそれをかけた。

何度も、何度も。おれの中から何かを洗い流すように。

何度も、何度も・・・・・・・・・。












ふぅ、萌えるっていうか、慎ちゃんの気持ちが痛いほど

伝わってきました。

で、話聞く相手は、武市さんじゃなく龍馬さんだったら

どうだったのかなぁとも思った

少なくとも、あんな酷い事はしないでしょう 苦笑


どっちを守るとかって

土方さんも酷い事を・・・

じゃあ、あなたは沖田さんと、例えば局長が同時にやられそうに

なったら、その時は、どうすんですか?

と聞いてみたくなったり


それに、桂さん√での慎ちゃん見てるから

慎ちゃんは、きっと主人公を選ぶと思うんだよなぁ

龍馬さんだって、慎ちゃんをそんな苦境に追いやらないと思うし


慎ちゃん、相談に乗ってもらった相手が悪かったね(;´▽`A``

晋作さんなら、迷わず、「主人公を守れ」って言ってくれると思うよ!


次に土方さんと対戦することがあった時

慎ちゃんがなんて言うのか、非常に気になります