お元気様です。はづきです。

 

いつもありがとうございます。

 

 

この土日で、3月も終わり…。

 

月曜日からは、新しい月、4月「7: 休息の月」が始まります。

 

 

週明けの月曜日は、いよいよ新元号も発表ですね~。


時代の大きなうねりを感じます。

 

 

そんなタイミングで、私も新しい【無料メルマガ】の配信を

4月1日から、始めようと思っています。

 

タイトルは、『はづき虹映のヒーリング・メッセージ』 です。

 

 

著作累計80冊超、累計発行200部を超える、

スピ系ミリオンセラー作家のはづき虹映が、

「あなた」のために、書き下ろす「癒し」「気付き」のメッセージ。


毎日、読んでいるだけで、癒しと気付きが深まり、

浄化と開運が引き寄せられ、さらに「覚醒」が加速する、

スピリチュアルなエッセイ&コラムです。

 

 

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さぁ、ここから、さらに変化の波が激しさを増して来ます。

 

みなさんと一緒に、この時代の大波をスイスイと
乗り切って、さらなる高みを目指して参りましょう~♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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先週の金曜日から始まった、連載小説『お葬式』。

 

 

基本、今後は毎週金曜日に、このブログで綴っていく予定です。

 

過去の話がわからない方は、ぜひ、金曜日のブログを

遡っていただけると幸いです。

 

それでは今回は、第二回目のお話しで~す。

 

 

 

 

『連載小説「お葬式」vol.2』

 

 

 

僕は会社にでかける支度をしながら、
今朝の母親からの電話の内容を思い返していた。

 

朝起きたら、自分が何十年も連れ添った旦那が
亡くなっているのを見つけたとき、


僕だったら一体、どんな反応になるのだろうか…。

 

 

今朝の母親のように、

僕は冷静に対応できるものだろうか…。


あれが普通の反応…?


夫婦も長年、連れ添うと、あんなものなのだろうか…。

 

 

 

 

 

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確かにいつもよりは幾分、慌てているような感じは
あったものの、母親の電話からは、取り乱した様子は
全く感じられなかった。

 

普段から、母は肝が座っているようなところがあって、
トラブルが起きてもあまり深刻になったり、
慌ててあたふたするようなところを見た記憶がない。

 

 

「起きたものは仕方ない。


あれこれ心配するよりも、


今できることをちゃんとやりなさい」

 

 

…というのが、母親の得意のフレーズで、


結局、その通りの生き方をしている人だと
僕は密かに尊敬している。

 

 

 

 

 

 

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今朝の落ち着いた電話のやりとりも、
母のそんな生き方のスタイルがよく出ているな~と
改めて、僕は感心していた。

 

そして、そんな母に育てられた僕も、
同じ考え方が染みついているのかもしれない。

 

 

なにせ父親が急死したと聞かされたのに、


普段と変わらず、同じペースで、普通に出かける用意をして、


会社に出かけるために鏡を見ている自分に気付いて、


「お前も同じじゃん…」と思わず、

 

自分でツッコんでしまった。

 

 

 

 

 

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会社に出かける前、このアパートの隣に住んでいる
大家さんのところに寄って、事情を話し、
2-3日、ブッダを預かってもらうよう、頼んでおいた。

 

 

人の良い大家さんは、父親が急死したことを聞くと、
大慌てで、「今すぐ、帰ってあげなさい!」と、
しきりに僕のことを心配してくれた。

 

 

僕が「ブッダのことをよろしくお願いいたします」
とアタマを下げると、

 

「そんな猫のことなんて、どうでもいいから…。


とにかく早く帰りなさい!

 

こんなときは、会社なんて、どうでもいいのよ!


さぁ、早く早く…」と大きな声で、僕を急き立てた。

 

 

 

 

 

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確かに普通は、そうなのかもしれない。

 

折れ合いはあまり良くないとはいえ、

なんと言っても、自分を育ててくれた実の父なのだから…。

 

 

いくら亡くなってしまったとは言え、


それを放っておいて、会社に仕事をしに行くのは、


人間としてどうか…とも思ったが、

 

 

僕の足は、そんな考えなど、どこ吹く風のように、


いつもと同じように何の迷いもなく、


都内の会社へと向かっていくのだった。

 

 

 

 

 

 

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朝のラッシュ時、都心に向かう電車は、
いつもと変わらず、すし詰め状態…。

 

都内に出て来て、このラッシュ時の異常な電車に
最初はひるんだものの、慣れとは恐ろしいもので、


1-2年も経つと、別になんとも思わなくなった。

 

…というか、僕がどう思ったところで仕方ないのだ。

 

 

通勤ラッシュが「イヤだ」とか、


「気持ち悪い」「辛い」「腹が立つ」と思ったところで、


そのラッシュがなくなるワケでも、

緩和されるワケでもない。

 

 

 

 

 

 

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だとすれば、ラッシュの状態に
できるだけフォーカスしないこと。

 

そこに必要以上にエネルギーを注がないことが、
最良の対処法だということを


僕は日々の生活の中で自然に学び、
すっかり身に付けてしまったようだ。

 

 

それはたぶん、他の人もそう…。

 

 

言い換えれば、皆がこのラッシュの状態に
「見て見ぬフリ」をして、ジッと耐えて、
過ごしているようなもの。

 

現実的に考えて、そう対処するしかないのだから…。

 

 

 

 

 

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ただ、今朝の僕は、父親の死を聞いてしまったことをキッカケに、
普段は避けて通っている「そこ」の部分に
フォーカスしてしまったようだった。

 

 

「この電車の中に今朝、

父親を亡くした人が乗っているだろうか…」

 

 

「実の父親が亡くなったというのに、どうして僕は、
いつもと同じ、通勤ラッシュの電車に乗って、
会社に向かおうとしているのか?」

 

 

「父親の死に目にはもう会えないが、
それでも長男として、母親をサポートし、
父親を手厚く葬ってやることが人としての務めではないのか…」

 

 

「そのことと会社の仕事とは一体、どっちが重要で、
人としてどっちを優先すべきことなのか…」

 

 

 

 

 

 

 

 

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「父親が急に亡くなったというのに、
どうして僕はこんなに冷静なのか?」

 

「なんで、悲しいとか、辛いとかいう感情が湧いて来ないのか?」

 

 

「僕は人として、本当にこんなに冷たいヤツだったのだろうか…」

 

「それにしても、なんでいつも、こんなに込んでいるんだ…」

 

「みんな、本当にこれでいいと思っているのか…」

 

 

「なんか、おかしい!なにか間違っているんじゃないか!」

 

 

最後は危うく、満員電車の中で、大きな声を上げそうになり、


フッと我に返ったところで、降車駅に電車が着いて、


僕の身体はホームに吐き出された。

 

 

 

 

 

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ラッシュの人波に流されながらも、
ちゃんと会社に着くと、


僕のモヤモヤした気持ちなどお構いなしに、
慌ただしく仕事が始まった。

 

 


「おーい、神田、今日のプレゼンの準備、
ちゃんとできているか?」

 


僕を可愛がってくれている直属の上司である、
第三部編集長の三田さんが明るく声をかけてくれる。

 

 

 


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「はい!大丈夫です!資料はバッチリ!


プレゼンの練習も準備OKです!」


と僕が元気よく返事をすると、


「よーし!今日は楽しみだな♪」


と満面の笑顔でピースサインを返してくれた。

 


その顔を見て、僕は「やっぱり、出社して良かった」
とそう思った。

 


僕はこの仕事が…、この会社が…、


この仲間と一緒にする仕事が好きなんだ。

 

 

 

 

 


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仕事はキツイし、お給料も決して高くはないけど、
本が大好きな僕にとって、この仕事は理想の仕事。

 


ここで編集者としての腕を磨いて、


いつかは多くの人々を感動させられるような、
100万部を超えるミリオンセラーを生み出すことが、


当面の僕の夢だ。

 


そんな大好きな仕事を優先したことを、


同じ男として、仕事人として、


きっと父親もわかってくれるハズだと、


僕は思った…。

 

 

 

 


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僕がそう思うとほぼ同時に、


僕の右斜め上、45度辺りの空間から、


「うん!それでよし!」という声が聞こえてきた。

 


僕がハッとして振り返ると、


そこには大きなデジタル時計が掲げてあって、


「9時9分」を示していた。

 


「9時9分か…」と、僕が時計を眺めていると、


「よし!神田。それじゃぁ、行くか!」


と三田編集長が声をかけてきた。

 

 


「ハイ!よろしくお願します」


我に返って、僕は元気よく返事をして、


資料の入ったカバンと上着を抱えて、


三田編集長に続いて、オフィスを後にした。

 

 

 

 

 


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もちろん、今はまだ、会社の誰にも
父親が亡くなったことは告げていない。

 


取引先に向かう地下鉄に揺られながら、
この大事なプレゼンが終ったら、


三田編集長に事情を話して、
そのまま早退させてもらって、


関西の実家に帰らせてもらおう…と、
僕はひとりで、その後の段取りを考えていた。

 

 

 

 

 


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大手出版社の会議室で、
新しい雑誌を創刊するための企画会議に、僕は挑んでいた。

 


この仕事が取れたら、我が社にも大きなメリットがあるし、
何よりこれは僕が大好きな三田編集長から、
初めて任せてもらった大きな仕事だ。

 


プレゼンが始まってから終わるまで、
僕は自分の父親のことなど、すっかり忘れるぐらい、
緊張していたし、集中していた。

 

 


入念な準備とプレゼンを事前に練習したカイもあって、
先方の反応は上々。


先方の会社を出た三田編集長も、
満面の笑みで上機嫌だった。

 

 

 

 

 


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「おい、神田…。やったな!


先方もお前のプレゼンを気に入ってくれて…。

 


これでほぼ決まりだな。ウチの社長も喜ぶぞ。


さぁ、前祝になんか、うまいモノでも食べに行くか!


もちろん、オレが奢るからサ…」

 


ちょうど昼時だったので、三田編集長は当然のように、
僕をランチに誘ってくれた。

 


今までの緊張感から解放されて、僕はやっと父親のことを思い出した。

 


「あの~、編集長、実は今朝…」

 


そのとき初めて、僕は自分の父親が今朝、
急死したことを目の前の上司に告げたのだ。

 


(続く~♪)

 

 

 

 

 

 

 

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