現在、衆議院補欠選挙が行われています。今回は、それぞれ事情が異なる三地区での選挙ですが、その争点は同じように政治家、自民党のある議員たちの裏金作りだとされています。

どうでしょう。事情が異なる三地区で、しかもそのうちの二地区では、自民党候補者が出てこないにもかかわらず、争点が同じだということが何故かおかしくて書こうと思いました。現在の国会の仕組み、いわゆる代議員制度ができてからかなりの年月が経ちました。各地区の異なる様々な問題、事情を国政という場に代表として選挙で選ばれた方が国会で議論するという制度でしたが、それから時代が移り変わり文明、文化の発展、それに伴う情報が大量となる中、とても各地区のそれぞれの事情などを話せるということはほとんど不可能に近いというのが現在の国会だと思います。

少し前なら、その地区の特有な問題に対して、国という大きな支え、多くは予算と言う支えになるのでしょうが、それを地元に反映させることが出来る人が、その地区で大きな力を持つことになり、その結果そこで長年選挙に勝利することとなりました。そしてそれらの人が国会でもリーダーとなる事となり、それが現在国会にある様々な問題の原点ではないかと考えています。

先ほど書いたように、この制度は現在の地方自治体の能力を考えれば、あとは国家予算の分配が国政の中心のようになってきています。今国会でも、本来なら多くの時間を取って議論するべき育児、介護に関わる将来の問題、憲法で不戦を掲げている国で、新鋭の戦闘機の開発問題などが閣議決定ということになってしまいました。

これらを考えると既に現在の国会、それに伴う選挙制度は既にほころびを生じていると思います。その選挙に地区とはいえ、それなりに多額のお金、人力などを掛けることはいかがなものでしょう。

せっかくマイナンバーカードという制度が普及され、それを、身分証代わりとして、スマホなどの機器を用いたネット選挙という形にすれば、お金も時間、また労力も大幅に軽減できるのですが、どうしてそれに対する議論はどこからも出てこないのでしょう。

現在我が国は、国外の様々な事情によって大きく影響を受けていることは子どもでも分り、そこに大きな不安もあります。将来においても、今後ますますこの環境は続くでしょう。それをふまえれば国会はもっと国全体を予算ではなく、ビジョンなどを話し合う場として欲しいと思います。その為に、先ほど書いたネット選挙を拡大した国民投票制度の一刻も早い導入を計るべきだと思います。