お風呂から上がると
よい匂いが
家中に充満していた
小さな女の子と母親が
椅子に座り待っていた
小さな女の子は
パープルヘイズに近づきたくて
ウズウズしているように
見えたが
母親を気にして
椅子から半分腰を浮かせて
パープルヘイズに手招きしている
とても暖かく
美味しい匂いが充満していた
沢山の料理が並んでいる
唾を呑み込むと
「さぁさぁ遠慮しないで食べて」
パープルヘイズの皿に
大きな肉と野菜を乗せてきた
パープルヘイズは苦手な食べ物は
ない
野菜を沢山食べて
肉にかぶりつく
肉は食べてはいたが
こんなに柔らかく
美味しい肉は初めてだった
その姿をみて
小さな女の子が
ニンジンを穴が開くほど見つめいた
「あら まさか あなた ニンジン食べようとしているの?あんなに嫌いなのに?」
フォークでニンジンをつつきながら
小さな女の子が
「だってあんなに美味しそうに食べるんですもの 何だか美味しいのかなって…」
「あらあら 何事も挑戦よ食べてみたら」
小さな女の子は思いきってニンジンを口に放り込んだ
「うわぁ…お、おいしいね」
何とも言えない顔で
苦笑いを浮かべ
パープルヘイズに目をやった
彼はその事に全く気づかず
黙々と
とても美味しそうに
料理を食べていた
プップッハハハハ
小さな女の子がわらった
「あらあら」
母親もわらった
パープルヘイズだけ
首をかしげ
そのあと
うんうんとうなずき
食事を続けた
