小さな女の子の家に
招かれた
パープルヘイズ

初めての事で困惑していた
家に入るとき
自分が凄く汚れていることに
気がついた

慌てて
体中を払う

泥や木片
よく分からない植物が
体中にくっついていた

「うふふ あらあら 食事の前にお風呂に入りなさいな お外から汚れて帰って来たら?」

そう言って
小さな女の子ほうを見た

「お風呂でキレイキレイにするの それから美味しいお食事するのそれがレディよ」

そう言うと
小さな女の子は
また得意気に
鼻をつんと上げて
パープルヘイズに微笑みかけた

彼女はレディを
よくわかっていないようだった
パープルヘイズ自身もよく
わからなかったが

何か温かいものを感じたので
うなずいた

フワフワのタオルを渡され
パープルヘイズは
この世界に来て
初めての
風呂に入った

温かい

冷たい液体が
灼熱の炎で熱された
液体
相対するものが
交わり

暖かく優しく生まれ変わる

パープルヘイズの中に
何かがまた
生まれた

ここでは
湯気が充満した
天井を見つめ
声を出さずに泣いた