明けましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願い致します。
いつもと変わらないまったりとしたわが家のお正月。
変わったことと言えば、30年ぶりにお年玉🧧をもらいました。
ひゃっほーい
嬉しいけれど、こういう臨時収入に慣れていないのでなんだか使い道が思いつきません。
さて、今回はこの休みの為に購入した本のご紹介です。
まずは左の陳舜臣『小説十八史略』1巻。
それを小説化したこの本、各エピソードにとても人間味があって面白いのですが、中国史に疎い私には登場人物の名前がなかなか覚えられません‥
時代やタテヨコの人間関係をある程度把握していた方がきっと面白いと思うので、とりあえず1巻に登場する人物をノートに書いてみることに‥まだ途中です。
この休み中に読み終えるのはとっくに諦めましたが、今年中には読みたいですね。
6巻まであるんですって。
そして、もう一冊はアガサ・クリスティの『春にして君を離れ』。
題名はシェイクスピアのソネット98からの引用だそうです。
昨年2020年はクリスティの生誕130周年だったんだとか。
私はポワロのシリーズが特に好きで学生の頃ずいぶん読みました📚。
今回久しぶりに読んでみましたが、登場人物の描写がとても明確で、簡潔な文章ながら人となりや微妙な人間関係まで感じられるのはさすがですね。
この本はミステリーではなく心理サスペンスなので、事件も警察官も登場しません。
読み進めると心がざわざわとしてきて落ち着かなくなり、先の展開が気になって一気に読んでしまいました。
何というか…ちょっと怖い本でしたね。
ごく簡単にあらすじをお伝えすると、
主人公のジョーンは、イギリスの田舎で弁護士の夫と暮らす女性です。
子供たち3人はすでに独立し、ジョーンはバグダッドにいる次女を1人で訪れた帰路、交通機関の事情で宿泊所に足止めされることになります。
持て余した時間の中でこれまでの自分を振り返り、大きな気づきを得て自宅に帰る🏠‥
というようなお話です。
ジョーンは家庭の中での自分の役割や存在価値に大きな自信を持っています。
“ 自分がいなかったらどんなに困っていたかしら”
夫や家族に向けるそんな気持ちは、言葉にすることがなくてもきっと態度に現れていたことでしょう。
散歩中、砂漠の強い日差しに意識が朦朧としてきて、命の危険ばかりか感じたことのない強い孤独感にも襲われます。
今まで深く考えないようにしてきた夫のロドリーや子供たちの言動が少しずつ思い出されてくると、ジョーンの自信はぽろぽろと崩れていきました。
夫がたまに、しみじみと私を見つめながら“ プア・リトル・ジョーン”と呼ぶのは何故なのか。
子供たちが皆実家から遠く離れた地で暮らしている理由。
近所に住んでいた憐れなレスリーのことを勇気ある人と呼んだ夫の真意は?
前科者の夫と子ども達の世話に追われながら貧乏の中で死んで行ったレスリーは、なぜいつも幸せそうに笑っていたのだろう‥
ジョーンが自分を追い詰めていく様子や、ジョーンの自尊心が崩れていく過程を読んでいる時は私も胸がざわざわとして早く抜け出したくなりました。
ようやく出口が見えてホッとしたのも束の間、最後の展開にもまたビックリ。
クリスティのクールな人間観を感じる終わり方でした。
この本を読んで感じることは人によって様々だと思いますが、私の場合は
‥私もジョーンみたいになってないよね?
と不安になってしまったんですよね。
ジョーンほどではないけれど、家族に自分の意見を押し付けてきたことは何度もあったような‥
無意識の優越感てヤツにも心当たりがあるような‥
これから気をつけます
クリスティの小説の面白さをあらためて感じた作品です。
ご興味のある方はぜひ。
昨日の中国語学習
『Hello Chinese』 20分
動画 30分
中検4級テキスト 45分
昨日のご飯
牛肉のすき煮
三つ葉としらすのおろし和え
おせちの残り色々