そろそろはじまる進路相談です。

 春と秋は、教育相談のなかでも進路についての相談が多くなります指差し


 受験を検討するにしても、塾をどこにするのかどういう受験マップを描くのか、進路選択をどこにするのかなどの、具体的な相談が増えます。



 よく言われいますが、
 塾選びや進路に唯一の正解はありません。
 その時々で前向きに頑張ろうと思える状態を親子で持てるなら、学校や塾はどこでも良いと私は思っています。

 もし、「間違えた」「失敗した」と思っても、いくらでも巻き返しや修正等々、『失敗(間違い)は成功のもとであった』と言えるようになれます。




 
 バブル世代や氷河期世代にあった価値観。とりあえず、こうしておけば良いという道は、徐々になくなってきています。

 道はひとつではないし、どんどん社会が変化していっているなかで、子どもという、自分じゃない他者の進路を考える難しさが、今の子育てにはあります。


 子育てのなかで、かつては地域や社会が担っていたことも、今では家庭や学校に任されているという分析もあります。

 そんななか、本当は子ども自身に任せて、子どもが自分の力で乗り越え培った方が、子どものためになるのではないかと思える領域にも、保護者の影が伺えます。
 子どもへの過剰な関わり。子育てに対する、保護者の気負いも感じられます。


 
 そんなこともあって、本来は子どもが中心塾選び進路選択自分のキャリアマップ作成なのに、保護者の自己満足のためという姿も多々見られます。

 そうなっても仕方がない落とし穴が、子育てや子どもの教育にはいくつもあるので、親子が自分で気付いて、自戒しながらしていく他ありませんが、これも、相談を受ける時に考慮する親子の傾向・特性に入ると思います。




 そんな、進路の教育相談がこれから多くなるのですが、私が相談員として喜ばれるポイントは、3つあります。

 学習を子ども達に教えている専門家としての立場と、母親として子育てをした経験と、FPとして家計の話も含めて相談に乗れるところです。
 

 
 なかでも、

右差し認定は受けてないのでカッコ付き(ギフテッド)や、学習には不向きの特性を持つ子どもといった、幅広い子育て経験があること。

右差し(ギフテッド)子育て時代の、学習上位層の世界。塾や学習仲間や社会資源を親として見守り体感した経験。

右差し学習に不向きの特性のある子が、学習を頑張りたいと思っている時の気持ちへの寄り添いや、進路への経験があること。

右差し想像していた教育費と現実とのギャップを汲み取って相談に乗れること。
 
 のようなところが、喜ばれているなと感じていますニコニコ気づき



 相談を受けるので、問われた事に対して、参考になる情報を返していくのが原則です。




 でも、相談にのる際、子育て経験済みとして、聞かれていないけれども伝えたいこともあります。


 相談を受ける時に、98%の保護者が気付いていない視点。

 教育費を放出するタイミングです。


 多くの家庭が、親が育休や時短勤務をとる、子どもを放ったらかしておけない子どもが小さい頃、幼児から小学生の時期に学校外教育費、いわゆる、家庭学習や塾や習い事のお金をたくさん放出します札束

 一週間習い事が、びっしり詰まっている小学生も珍しくありません。


 
 確かに、小さい頃に可能性の種を蒔いて、成長とともに能力が芽生え、開花するのを待つために、いろんなことにチャレンジさせて、経験させるという考え方もあります。

 それ自体は悪くないと思いますが、第三者の視点から見ると、無計画すぎたり、やり過ぎなのではと思うこともよくあります。


 やり過ぎは、思ったほど効果はなく、お金がもったいなかったなぁ。あの時、こんなに使うんじゃなかったと、後から思う結果に繋がるかも知れません。



 
 頑張る子、いろんなことに積極的にチャレンジしたい子の場合、お金がたくさんかかるのは高校生時代です。


 大学受験の時、最近の流行りとして、一般入試でなく、何らかの推薦入試を使う傾向があります。
 
 入試へのプラス点に、課外活動があります。
 何かを頑張って、何らかの成果を得て、大学入試で評価されるのは、高校時代だけなのです。

 中学生の時の戦績は入りません。


 いろんなプログラムも、高校生を対象としたものが多いです。
 また、部活動の戦績も高校時代です。
 
 
 
 可能性の芽も大切ですが、直接、社会人として生きていく過程につながるのは、高校時代や大学時代です。

 そこで使いたい時に、お金が使えないと意味がありません。


 
 そういった話を、相談があった保護者様にはします。
 子どもの将来というのは、予想することが難しいので、だから家計を節約しようとなるのは難しいのですが、心に留め置くだけでも、知っているだけでも、気持ちに変化があると考えています。


 そういうことがあると、知っているだけでも、とっさの時に取れる行動が変わります。


 お金は育児や教育において、とても大切な視点です。
 お金のことなしに考えることは出来ません。
 でも、日本ではあまり語られることはありません。


 
 どんなドリルがよいのか。
 こんな時はどう対応すればよいのか。
 うちの子どうなのか。
 ということは、日々、考えておられる保護者様が多いのですが、キャリアマップに伴い、マネープランをよく考えている保護者様は、それほど多くありません。


 
 頑張ってきた成果として。
 自分がやってきた延長として。
 自分の思う進学をしている子って、思うほどは多くありません。


 本当は浪人したいけれど、ダメだと言われている。下宿をしたいけれども、自分のバイトでは無理。
 というような、子どもからのつぶやきも結構あります。


 どれが正解か分かりませんが、考えてやっていくしかありません。
 


 喜ばれるポイントに、研究者としての側面も含まれることになるように、学生生活も頑張りたいと思います。