こんばんは
福島県郡山市のリウマチ膠原病医の間桃子です。
今日は混合性結合組織病を発症して6年目の患者さんと外来でお話ししたことを書きたいと思います。
その方は6年前、高熱が数日以上続いてフラフラな状態で当院に受診されました。過去にも感染症ではない高熱を繰り返しことが何度かあったそうで、抗核抗体が高いことは指摘されていました。
ご本人も
ただの風邪じゃない。。
膠原病が悪さしているのかもしれない。。
と当院を受診されたそうです。
やはり診断は膠原病で、混合性結合組織病でした。
膠原病が悪さをしている時は、身体で炎症が起きています。
私は
「身体の中で火事が起きています。火を消さないと身体は落ち着きません。熱も下がりません。」
と説明しています。
その火事の炎を消してくれる力強い消火器がステロイドです。とても強力で即効性があります。なぜ一気に火を消さないといけないかというと、長く火が消えないと組織や臓器にダメージを与えてしまうからです。
その患者さんに治療にはステロイドが必要だとお話ししましたが、ステロイドに対していろいろと怖い印象をお持ちでした。
「先生…実はあの日診察後2時間点滴室で泣き続けて看護師さんに慰めてもらったんですよ。それから2週間処方されたステロイド飲まなかったんです。毎日悩んで悩んで2週間経って初めて飲んで…飲んでみてこんなに身体が楽になるのかと思いました。あの日以来今日まで納得して飲んでます。」
と話してくれました。現在その方は仕事もこなしながら子育ても頑張ってらっしゃいます。
確かにステロイドは長く内服すると副作用が出てきます。膠原病が落ち着いたらステロイドの量は減らして維持量を決めていきますが、長く続ける場合がほとんどです。副作用と向き合っていくことも必要になります。ですが、命を守る薬であることも忘れないで下さい。
ステロイドの副作用に関して次回綴りますね。
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