「あと少し、もう少し」 | はざくらたたずまい

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正月の箱根駅伝は見ていて面白い。

脚本のないドラマがあるように思う。

今年の青山学院大学の走りは圧巻だった。

 

ジョギングは健康に良い。

何よりお金がかからない。

駅伝の影響でにわかに走りたい気持ちになることがある。

 

そんな程度の駅伝の認識でいたのに、まさか市民駅伝に出場することになるとは。

結果は、、、、

とっても順位やタイムは誇れるものではなかったけれど、襷をつなげることはできた。走ったあとは、とても爽快な気持ちになった。

 

駅伝の小説何か読みたいな、と検索して読んだ本。

「あと少し、もう少し」

~ここから引用~

「私たちは、だれもが一人だ。けれどその厳然とした事実と同等に、私たちはやはり、一人ではないのだ。一人きりでは到底走りきれないつらい道のりを、駅伝は襷を繋げて走り抜く。仲間や周囲の励ましの声を受け、孤独と連帯の狭間で苦闘しながら。(略)私たちは、決して、決して、一人ではない。あなたがだれかを思うとき、だれかがあなたを思っている。必ず。そう信じて前進する姿は、なんと激しく崇高なのだろう。もし、そのがむしゃらな姿を嗤うひとがいるとしたら、そのひとは「生きる」ということを知らないのだ。」 三浦しをんさんの解説より

 

この小説は「連帯」がテーマになっているのかもしれないとも思いました。同じ出来事が前にあっても、感じ方はそれぞれ違う。違うからこそ、救いもある(もちろん苦痛も)。大事なことは、同じ出来事を感じるということ。感じ方は一つでなくてもよい。多様であってよい。

仮にそれが自分にとって苦痛であったとしても、それが耐えられないものではないならば、感じていたい。

そんな前に進む力をもらえる小説でした。