野原さんから巣立つとしばらくは
用水路のフナも休憩。

自転車で足を伸ばし池に向かう。
あらたなフィールドはゴルフ場の池。

池と言っても荒川に通ずる野池で昔から
ヘラではちょっとした有名な場所。

小学校3年生から中学でも通った池。
5〜6年通い色々な釣りを覚えた池。

ここで釣った魚は
クチボソ、フナ、ヘラ、コイ、

そしてルアーフィッシングのデビュー!
ブラックバスと雷魚をコテンパンにやった。

たくさん釣った訳では無い。
たくさんキャストをしたという意味。
キャスティングの技術をここで学ぶ。

サラッと流したが、今から40年近く前、
こんなローカルな池にブラックバス?
そういう時代だ。

俺がルアーで釣り上げると人だかりが
出来たほどだ。今でも忘れない。

「そんなオモチャでどうして釣れる⁉️」

ブラックバスが珍しい前に、ルアー
フィッシングが非 常識な時代だった。

自分でも半信半疑。

このバスが俺のファーストバス!
ルアーではじめて釣り上げた魚でもあった。

何千投、いや、何万投しただろう。

バスが居るかどうかも情報の無い池で
唯一友人の「見た!」だけを頼りに
二人で投げ倒した数年間の結果だった。

後にも先にもブラックバスをルアーで
この池で釣った事は無かった。
※(現在はたくさん釣れるらしい)


実はそのファーストバス、家に持ち帰り
飼うことにしたが、小学生のやる事は
とても酷い。

フナたちと同じ水槽に入れたのだ。
願望は共存、結果は...。



一ヶ月を過ぎた辺りから魚は減り出した。

やはりという結果だが当時はヤンキーな
ブラックバスが格好良く感じていた。

水槽のエサが尽きるとコオロギやバッタ
を与えた。カエルもマグロの刺身も
バスは落とした瞬間に何でも食べた。

そろそろ魚のエサも与えたい。

そして、瓶どうで小魚を集めた。
大抵はモロコが入るが、綺麗なタナゴが
大漁のポイントも見つけた。

家の水槽は二つになり、一つはエサ専用の
水槽になってしまった。

後に

5年飼い40センチまでに成長。
ひっそりと荒川に逃がした。
1980年頃の出来事。