【保有株分析】ANSS_(シミュレーション大手・デジタルツイン)
最近、成長株の激しい値動きの上げ下げに疲れ、もっと長期的に安心して保有できる銘柄にシフトしていこうと思っています。
そこで、モーニングスター社のMoat(経済的な堀)という概念(バフェットが最初に提唱?)を知り、
成長力は注目されるほどないが、よりMoatが強い(=長期的に安定的に黒字であり、競争力がある)企業を探していました。
そのような理由で、今回紹介のANSS(Ansys)を20万ほど購入いたしました。
(結果的に、アンシスは利益率が高いだけではなく、成長率もいいのですが笑)
アンシスは、デジタル空間でシミュレーションを行い、プロトタイプ開発・製品開発や試運転や実験等のテストを行うシミュレーションソフトウェアを提供する企業です。
(わかりやすく言うと、例えば、今まで物理的にプロトタイプの自動車を作って、障害物にぶち当てて、その際の衝撃や運転手に見立てたマネキンへのダメージを測定していたのに対し、このようなシミュレーションソフトを使えば、エンジニアが色々なパラメータを入力すればデジタル空間上で、上記のテスト・実験を行うことができ、物理的にプロトタイプを作るコストを削減しつつ、同様のテストがデジタル空間上で行えるというようなものです。)
つまり、近年拡大しているデジタルツインの関連銘柄といえます。
まずは、私の銘柄分析ダッシュボードを貼ります。
<財務指標の特徴>
①時価総額は29billion USDと私の保有銘柄の中では大きめの企業
②驚異的な営業利益率:40%。しかし、ここ3四半期ほど、下落傾向にあり、35%ほどに落ちてしまっている。
③キャッシュフローをみると、営業CFは安定しプラス。財務CFは株式発行により資金を調達。投資CFで投資しているのはM&Aによる他企業の買収。他のシミュレーションソフトウェア企業を買収し、自社のシミュレーションのレパートリーを増やしている。(流体シミュレーションや物理シミュレーションなど色々ある模様)
④各費目の売上高構成比率をみると、若干SG&Aの比率を増やしている。これは売り上げの増加傾向に整合的。売り上げを伸ばしていける算段があるからこそ、販売費も投下しているとみることができる。
<ビジネスの特徴>
・シミュレーション大手
・デジタルツイン市場は2025年までに9倍以上になるという調査もある
・同分野では同社のシミュレーションソフトのシェアが圧倒的で、ネットワーク効果(優位性の一種)が発生している
(ソフトウェアが業界内でのスタンダードになっており、皆が使うから自分も使わざるを得ないという状況)
・エンジニアが使用するにあたり、習得するコスト(努力・時間・金)がかかるため、スイッチングコスト(優位性の一種)も発生している
<バリュエーション>
・業績が伸びており、注目もされているため、割高感は生じている。(5月下旬時点でPSR 17, PER 49)
・個人的には、ギリギリ買えるレベルの印象。できれば、PER40以下しか買わないようにしたいとは常に思っているが。
・しかし、今後数年単位で見て、業績が伸びていけば、3~5年後には現状のバリュエーションでは安い状態になると思っている。
一旦ANSSの分析は以上です。また更新するかもしれません。
今までは、技術やテクノロジーの進展にかけてホットな銘柄を買うのは「敗者のゲーム」と思っていましたが、
5G・クラウド化・デジタルツインなどの時代の流れをうまくとらえることは慎重に調査すれば可能ではないかと思ってきております。
むしろ、この転換期の時代にうまく利用するしかないと。
では、また!