【保有株分析】HCAT_No.3(ヘルスケアSaaS)

 

HCAT(Heath Catalyst)も分析ダッシュボードのアップロードのみ、一旦行います。以下、雑感です)

 

HCATは私のポートフォリオの中でも小型株に分類される。(2021年5月1日時点:2.6billionドル)

ヘルスケアプロバイダー(病院やクリニック等)にヘルスケア業界に特化したデータプラットフォームを提供する企業です。

DOS(Data Operating System)と呼ぶ上記のデータプラットフォームをクラウドで提供している。

 

 

イメージとしては、病院に蓄積されるさまざまなデータ(平均病院滞在日数や各病気の治癒率や治療期間など)を吸い上げて一括で保管するデータプラットフォームを運営しているということだと思います。

 

その際にすぐに導入できるわけではなく、Heath Catalystの担当者が顧客企業に出向いて、導入作業する必要があるそうで、そのサービスを"Professional Service"と呼んでいます。

 

この"Professional Service"の部分が利益率が低めのため、本丸のサービスであるDOSの高利益率を若干薄めてしまっている結果、他のSaaSほどの驚異的なGross Margin%ではなくなっています(40%~50%)。

 

というのも通常他のSaaS企業は、Gross Margin%が70%~80%のイメージですから。

 

ただ、DOSの顧客企業は2018:50社、2019:65社、 2020:74社と着実に増えてます。

このスピードが速いかというとそうでもないと思いますが、各年度retention rate が100%以上となっているので、失っている顧客はいないようです。

 

また、バリュエーションもPSR12倍とそんなに高いわけではなく、想定損失幅も大きくないので、最高のケースは着実な成長が続き注目され株価があがるこですが、最悪のケースとしても別に今まで通り注目されずひっそりとしているだけなので、もっていても損はない銘柄だと思います。

 

(もしバリュエーションがPSR40倍・60倍(クラウドストライクやスノウフレークのように)だと、プラミアムが剥がれ落ちた場合、株価は暴落し大損失です。ちなみにここらへんは2020年12月あたりはPSR120倍まで上がっていたようですが最近60倍まで急落しています)

 

と若干話がそれましたが、Health Catalystの保有意図としては、下記のようなポイントです。

①SaaS銘柄なので、いずれSaaSによる規模の経済無双(クラウドで提供すれば限界利益がゼロ)の状態になるという読み

②米国も日本も、ヘルスケア業界はまだまだ非効率なので、データドリブンの改善を病院等が行っていくのではという読み

 

①については、もう説明不要かと思いますが、(クラウドやSaaSでググってください)

 

②については、色々な業界にこの流れが来ていると思っています。

つまり、今までなんとなくカンコツで経営方針や色々な改善をしていた企業が、より詳細にミクロレベルのデータを顧客やサービスから吸い上げて、業界特化のデータプラットフォームに保管してもらい、そこからインサイト(改善のアイディア)を引き出して、経営や改善に役立てていく、という流れです。

 

たとえば、○○の病気の場合は、△△の対応をした方が患者側でも病院側でもコストは抑えられる、というような今まで人間で気付かなかった相関関係の発見が得られるわけで、それにより年間や将来含め驚異的な改善(コスト削減やサービス向上)ができるはずです。

 

で、アマゾンが物流業界で最強のプラットフォーマーになったように、各業界で支配的なプラットフォーマーができると考えた場合、ヘルスケア業界のプラットフォーマーになれるのではないか、というような考えです。

 

以上、簡単なHCAT(Heath Catalst)のご紹介でした。

 

良い投資を!