ブルーベリー2016年12月の様子(その5・スパルタン) | はやて号の栽培雑記

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賃貸テラスハウス庭先で楽しんでいる、ブルーベリーやパイナップルなどの栽培雑記です。

その4からの続きです。

 

スパルタンです。

写真1枚目の親株は2016年2月11日に大関ナーセリーさんから購入した株です。商品名は「スパータングロー」となっています。既に紅葉が終わり落葉して休眠に入ったようです。 写真2枚目上側の株は2016年2月20日にブルーシャワーを台木にして接ぎ挿しした株です。ようやく紅葉しそうな気配になっています。下側は「接ぎ木して成功した枝を台木部分から剪定して挿し木」した小苗です。一応発根しているようなので残しています。

多くのブルーベリー栽培者の方が絶賛する「キング・オブ・ブルーベリー」と呼ばれる品種です。ブルーベリーを知れば知る程、どうしても欲しくなってしまい購入しました。我が家初のハイブッシュ系(ノーザンハイブッシュ)品種で、タイタンと並んで目下我が家の最優先成長品種でもあります。

 

1年の歩みです。我が家で今年一番いろいろあった品種です。

2016年2月11日・到着時の様子

良い枝振りの苗が届きました。根張りも良かったです。

 

2016年2月20日の様子

親株の剪定枝を、ブルーシャワーのシュートの剪定枝を台木として接ぎ挿しをしました。この接ぎ挿しが成功して貴重な2株目になってくれました。

3月にもう1本ウッダード(当時はティフブルーだと思っていました)の剪定枝を台木にした接ぎ挿しもしましたが、接ぎ木は成功して台木も発根したものの、8月になって台木側に「幹の中央付近から茶色くなって枯れる」という、ウッダードの挿し木で良くある症状が出て枯れてしまいました。

 

2016年4月3日の様子

ラビットアイ系の「メンデイト」として購入したはずの品種に奇形花が咲き、品種違いが発覚しました。この不明品種を台木にして、親株へ呼び接ぎをしました。ラビットアイの根を足してあげて自根の弱さを補いつつあわよくば取り木してしまおう、という作戦でした。

台木との接合部分に巻いた結束バンドの下側の台木の枝に、呼び接ぎが失敗した時の保険として切り接ぎもしておきました。

 

余談になりますが、呼び接ぎに使用したラビットアイ系の不明品種は、直立性の強い樹形、ブルームの乗った比較的大粒の実、ほぼ全ての花が奇形花と、メンデイトの特徴とは全く一致しない品種でした。

 

不明品種の樹形

 

不明品種の葉と実

 

不明品種の花 (これで満開状態ですゲロー

 

直立性の樹形は我が家向きだったかもしれませんが、奇形花がどうにも受け付けず、かと言って廃棄するのも忍びなかったので、台木として活躍してもらう事にしました。

この品種、奇形花で有名な「オレゴンブルー」という品種かもと思うのですが、ご存知の方がいらっしゃいましたら是非教えて下さい。

 

戻ります。

2016年7月30日の様子

呼び接ぎが成功したようなので、不明品種側の上部を切り離しました。

台木の枝に保険でしておいた切り接ぎも成功していましたが、残しておくとこの枝が優勢になって台木とスパルタン側との養分のやり取りの妨げなる可能性があると思ったので、不明品種上部の切り離しと同時に台木の分岐元から剪定しました。

 

2016年7月30日の様子

剪定した切り接ぎ済の枝、台木側の長さが1cm位しかありませんが、ダメ元で挿しておきました。これが後に発根して、今の「接ぎ木して成功した枝を台木部分から剪定して挿し木」した小苗になりました。来春成長を始めれば「究極に低い位置で接いだ接ぎ木苗」となりそうですが、どうなるでしょうか…。

 

親株の方は、夏頃まで順調に成長しました。直立性の枝が上方向に伸びて、ある程度伸びたら枝が固くなるまで止まって、また伸びて、という感じでコツコツ成長していました。テカテカした大きな葉も出て元気な様子でした。

秋になって、ラビットアイの根を足したし更にもうひと伸び、と期待していたのですが、夏以降は成長が止まって全く成長しませんでした。初めてのハイブッシュでハイブッシュの成長の仕方を知らなかったのもあり、「夏バテでもしたのかな」などとのんきに思っていました。

 

10月下旬になって、ふと、来年のために新しい用土を足して鉢底にベラボンを入れておこうかな、と思ったので鉢から抜いてみると…。

 

2016年10月23日の様子

ああっ!!!コガネムシの幼虫…ショックで頭の中が真っ白になりましたガーン。秋成長しなかったのはこのせいでした。気付けなかったのが悔しい…えーん

タイタンより1か月気付くのが遅れたせいで被害はタイタンより大きく、表土付近の根はほぼ全て・根鉢の深いところは全体の1/3程度まで食害されて細根が無くなっていました。不幸中の幸いだったのは集中して食害されたのが呼び接ぎ台木側の根だったので、自根側にはまだそれなりの根量が残っていた事でした。

順調にいけば来春にも自根側の根を落として取り木してしまおうか、と思っていましたが、今回は皮肉にも自根側が台木側の根を助ける形となりました。

それにしても、タイタンといいスパルタンといい、コガネムシ幼虫のヤロウは何で我が家の最優先株ばかりに入りやがるんだ!ムキームキー

 

そんな傷心の我が家でしたが、ブルーベリーの神様は我が家を見捨てなかったのです。

 

2016年11月27日の様子

サルベリーさんから我が家宛のプレゼントとして、何とスパルタンの接ぎ木苗を頂きました。貴重な3株目です。サルベリーさんがブルーベリーの神様だったのです。本当に有難うございましたおねがい

 

と言う訳で、現在我が家で栽培中のスパルタンは3株と小苗1株となっています。

 

親株の花芽の様子です。

花芽はそれなりの数が付いています。

 

親株はコガネムシ幼虫の被害の後ですし本来は全摘花して養生すべきでしょうが、来年は数粒でもいいので生らしてみたいと思います。数多のブルーベリー栽培者の方達が絶賛する果実を、どうしても味わってみたいのです。

ちなみに我が家ではまだハイブッシュ系の実は食べた事はありません。初のハイブッシュの実はスパルタンで、と心に決めています。

 

あと、スパルタンは購入先によってちょっとずつ違いがある、というような話も見かけました。枝変わりみないなものがあるのでしょうか?我が家で購入したのはスパータングローですが、サルベリーさんから頂いたのはスパータングローではなさそうですから(きっとあの苑のスパルタンですね)、今後両者に違いがあるかどうか観察してみたいと思います。

 

栽培の難しさでも有名な品種なので、未熟な栽培技術を接ぎ木で何とかカバー出来ないか、と試行錯誤しつつ栽培しています。

 

その6へ続きます。