感謝しかない
林田キヨです。
最近コロナの重症患者の医療現場をテレビで見て、
娘の生まれた時のことを思い出しました。
娘は18年前、485gで北海道の地方病院で生まれました。
出産前から大変な状況は分かっており、
産科医、小児科医、看護師その他病院が万全な日を
準備されました。
はじめて私が面会に行ったのは出産後2日目でした。
未熟児室の扉を開けた時、
二人の医師が保育器の中の娘を見つめ、
周囲で看護師が見守っている状況が目に飛び込んできました。
キリッとした空気感でした。
しかし私が入室すると笑顔で迎えてくれ、
M医師が私に説明をしてくれました。
その間もO医師は片時も娘から目を話しませんでした。
また周りの看護師はその様子に気を配りながら、
娘の世話をしてくれていました。
その様子は今でも鮮明に思い出されます。
そして半年後退院する時、
私はこの命を皆さんから預かったと思いました。
※ブルーベリーも寒い時期をじっと過ごすため、冬囲い。
退院後は娘にとっては感染症がリスクになるので、
外出は1歳半までほとんどしませんでした。
また3歳までは両方の実家と決まった場所にしか行きませんでした。
娘が3歳で初めて肺炎で入院した時は、
「今までどこにいたの?」
と未熟児室の看護師に言われました。
しかし入院はしなかったことを伝えるととても驚かれました。
確かにほとんど外出できないことは辛いことではありましたが、
そのことで娘が入院せず過ごすことができたのは大きかったのです。
それにあんなに未熟児室で大切に育てられた娘を、
家庭でも大切に育てなくてはいけないと思ったのです。
それだけでした。
感謝しかなかったのです。
今回の外出自粛は私にとっては普通のこととしてとらえることができています。
大切な命を守る。
医療従事者の方が少しでも緩む時間を持ってほしい。
そんなことを願い、
今までの感謝を思い出し、
年末を過ごしたいと思います。