「あんた、頑張ってきたよね偉かったよ」
あ。今、全部報われた。
ひとつ残らずスルッと滑っていった。
そうね…少し溶けたフルーツゼリーみたいに。
身体が小さかった分、空けられた空洞はあまりに大きくて。
埋めるまでずいぶんかかった。
やけくそになる暇も無くて。
叫びながら走った。
笑わせながら笑った。
情けなくてなのか楽しかったのか。
どうして笑ってんだろ?
無理矢理のテンションに身体が着いていかない。
疲れても苦しくても笑ってたな。
眠りの洞窟は蒸し暑く肌寒く。
生と死の真ん中みたいなネズミ色が足を引っ張って。
いつの間にか身体が大きくなって。
空洞は消えていた。
そうね、傷口が癒えるのと一緒に。
泣き言を泣きながら。
戯け事をたわけ者みたいに。
温情の欠片もない言葉なら。
もうここまででUターン。
ねぇ始めから無かったことにして。
もう一度、空洞からやり直し。
有り余る幸せは干からびて砂に混ざる。
ピアノから始まったの。
あれが最初だったの。
別れ別れになったね。
半分と半分。
寒かったけど暖かくて。
冷たかったのは大晦日だった。
窓が明るかった。
干からびない選りすぐった幸せはゆっくり抱えて。
抱きしめて離さず。
本当に笑える。
嬉しくて笑える。
言っておいて。
あの言葉に支えられたって。