みなさんにお書きいただいた企画書はもちろん編集者がまず見て
「これは!」と思ったものを会議で提案し、
2~3回の会議を通過して、やっと出版が決まります。
その会議で、もちろん話し合う内容、参加しているメンツは異なってきます。
そして最終的な会議では、他のセクションの方も参加し、
企画の内容だけではなく、本の価格や発刊部数はもちろん
採算が見合うかどうかなどの結論が出されます。
では最終的な会議での「発刊する、しない」はいったい誰が決めて
いるのでしょうか。
ここで、真っ先に浮かぶのは「編集長」ではないでしょうか。
しかし、実は違います。
どんな業態でも同じだと思いますが、会社でいちばん
権限をもっているのは営業だったりしますよね。
出版社も同じです。
これまた再三言って申し訳ないですが、
本は出版社にとって商品です。
営業、つまり売ってくる人たちが「それ売ってくるから、つくって」
と言わなければ、つくれません。
出版する、しないの是非を決めているのは、営業部の方々だったりします。
編集者がどんなにいい企画だから!と力説しても、
本を売るプロ、つまり営業が「売れないんじゃない」と言えば、
企画は通りません。
本をつくる立場としては、けっこう冒険できたりしますが、
売る側が保守的にならざるを得ないことは、本に限らず、
イメージしやすいと思います。