まんぷくブームで世間は湧いていますが、

<袋入り即席麺の売上が停滞、背景に「若者の袋麺離れ」か >

というニュースが一ヶ月ほど前に報道されてました。http://news.livedoor.com/article/detail/16000382/ … 

「4年連続で売上が減少し、カップ麺の半分以下の販売量に。時間と手間がかかることや、パック販売に対する不満も多いという。」

 

いや袋麺を久しぶりにスーパーで見て驚いた。普通の袋麺って1個100円もするんですね。たしかバブル時代に売り出された高級袋麺が100円程度(他の袋麺が30円程度)でした。今もある中華三昧系などが高級袋麺にあたります。現在の中華三昧は140円なので価格差3~4倍だったものが、現在では1.4倍なのですからふつうの袋麺がかなり値上がりしていることがわかります。

このところNHKの朝ドラ「まんぷく」効果でチキンラーメンが売れているということですが、1個価格はあまり変わらず100円前後。

その上、食品の値上げが相次ぐこの春、明星食品は「チャルメラ」などおよそ70品目の即席めんについて、ことし6月から値上げすると発表。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190213/k10011813701000.html

 

売れない理由には3つ。

 

・鍋にあけて煮るという行為が面倒

 

調理という行為が疎まれる今日このごろ、鍋にあけて煮てさらにどんぶりに移すという行為が若者には面倒すぎる。この時代に、電子レンジが使えないなんてちょっとおかしいとも思えてしまう。

同じ行為をするなら生麺タイプのラーメンでもいいのでは?もしくは健康的に思えるうどんでもいいのでは?と思えてくる。冷蔵庫が一般的でなかった「まんぷく」時代ならともかく味が落ちる袋麺を選ぶ理由が減ったことは確か。そのうえ、むかしは店が夜まであいておらず、食べ物をすぐに手に入れにくかった。いまはコンビニに行けば何でも手に入る。その中で袋麺を選択するという人は少なくなるのも当然だ。

 

・メーカー品が高い

 

ラーメンを鍋から食べる四畳半にいる独身男性というのが昭和の描き方。ラーメン大好き小池さんや松本零士の漫画に出て貧乏学生が思い出されます。こちらでも料理ができない男性でも手軽にでき、しかも安いというメリットが描かれます。

ところが現在では、一般的な袋麺が100円だとして、中華三昧などは140円位。5袋パックでも400円程度の値付けです。それに対してスーパーなどのPB商品は、5袋で200円程度。メーカーの袋麺のほうが味はいいとはいえ、貧乏学生が手を出すとしたら

安いほうが優勢になるのは確か。このあいだ調査のためにドンキにいったら5袋で99円という袋麺がありました……。冬が終わるというのもありましたがちょっと安すぎますね。1袋100円と1袋20円だったら、20円を取る人のほうが大多数なのでは。個人的には安すぎるのも怖いので、5袋190円というものを購入しました。味はいかにもPBっぽいですが……。

 

袋麺が売れないというデータはあくまで正式なラーメンメーカーサイドの話であって、PBブランドは含まれていないことに注意。

 

・カップ麺との価格差がない

朝ドラ「まんぷく」でも説明されたように、主婦がどんぶりも鍋も用意しないですむというメリットが袋麺にはない。しかも通常のメーカーカップ麺が180円くらいと比べても、PBカップ麺だと110円位。袋麺との差がわずかしかないのが原因。カップ麺の味が向上してきてそれほどまずく感じないのであれば、誰でもカップ麺のほうを手に取るだろう。

つまり袋麺の一番のライバルはカップ麺であって、自社内で袋麺の最大のライバルを生み出してしまったということになる。

 

 

その一方で袋麺離れは叫ばれる一方で、袋麺を食べる頻度はけっこう高い調査も。

「インスタントラーメン」を食べていますか?週1回以上 38%

https://news.mixi.jp/view_news.pl?id=5510955&media_id=257&from=pickup_news

 

むしろインスンドラーメンをおいしいとと感じる若い年齢の人口が減って、油っこくて避ける高年齢が増えているのだから毎日食ベるよう人が減っているのも当たり前といえば当たり前なのかもしれません。

 

鍋で煮るという手間にはあまりにも100円は見合わない。袋麺が売れなくなるのは、むしろ時代の流れ。カップ麺が向上した結果であると考えるべきでしょう。ドラマ終了とともに行く末が忍ばれます。