『鬼滅の刃』人の弱さ悲しみに寄り添う優しさに満ちた作品、日本はまだまだ大丈夫
「鬼滅の刃」めちゃ人気ですよね。
私は非常勤で中学校でも働いているので
生徒さんと話を合わせるためにも読んでみたかった!
そうしたら、東京から帰省してくる妹が
(彼女も小2と3歳児のママ)
帰省ついでに全巻貸してくれて念願叶いました。
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鬼滅の刃 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
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主人公の炭治郎の優しさに癒しがある
作品だなと思う。
舞台は大正時代の日本。
『鬼滅の刃』の世界では
鬼たちは元・人間です。
人間をやめて
鬼になれば不死身の身体を得られる。
日光を浴びない限り
どんなに体が傷ついても
死なない、
そして人を食べる。
炭治郎も家族を鬼に
殺されているので
当然、鬼を退治する側に。
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鬼滅の刃 2 (ジャンプコミックス)
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そういった設定はいかにも
少年漫画らしいのですが
子供向けの勧善懲悪もの
の単純さに
収まらない魅力があるのが
鬼滅の刃です。
「鬼」たちにも
「鬼」にならざるを得なかった
人間時代に受けた
不条理な仕打ちや
貧しさや差別をうけた背景がある。
炭治郎は家族を殺されたにも関わらず
ほかの鬼殺隊(鬼を殲滅させるための組織)隊員や
大切な人を鬼に殺害された
人間たちとは違い、
鬼を憎み切れない優しさを持っています。
特に
「人間をやめ鬼になったことを最終的に悔いている鬼」に
対しては明らかに同情を示しています。
鬼たちのストーリーに人の弱さ悲しみが満載・・・
登場する鬼たちの
人間であることをやめ
鬼となったストーリーには
人間の弱さや悲しみが
描かれています。
体が弱く生まれたものや
病身の親のために盗みを働き
ひどい仕打ちを受けるもの
遊郭で初めて客を取らされる際
客である男性の目を突き
火あぶりにされた
13歳の娘。
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鬼滅の刃 3 (ジャンプコミックス)
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最終的に
自分の弱さや
辛抱の足りなさや
中途半端さを嫌悪し
本当に殺したかったのは
「自分自身だった」という
振り返りにいたる登場人物(鬼)
までいます。
そういう
『自分はなんてダメなんだーー』っていう
苦くてつらい気持ちに
人生で1度も陥らなかった人なんて
いないのではないでしょうか?
※地元のパン屋さんの庭に出現した主人公の妹ねず子
炭治郎には鬼たちを
そこまでの内省に導く人間性がある。
ただ鬼退治のバトル漫画ではなく
ストーリーには深みがあり
適度にグロテスクさもあり
これは子供たち、夢中になるよね!と
納得の作品でした。
人間の弱さや悲しさに寄り添う優しさに満ちた
ストーリーには大人にも
「癒し」効果があると思う。
私には
こんな作品がはやる日本は、日本の若い子たちは
まだまだ大丈夫!!って思える希望も感じる作品です。