クラシックの迷宮 https://www.nhk.or.jp/radioondemand/share/491_3158.html #radiru
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クラシックの迷宮
シェーンベルクとユダヤ的なるもの〜生誕150年に寄せて〜
初回放送日:2024年9月7日
4つの歌曲 作品番号2 から 第3曲「高揚」 エレン・フォール(ソプラノ) 、グレン・グールド(ピアノ)作曲: シェーンベルク(1分11秒)<SONY M2S 736>
「ヤコブのはしご」から「大天使ガブリエルと魂の対話、そして交響的間奏曲」 ジークムント・ニムスゲルン(大天使ガブリエル) 、マディ・メスプレ(魂) 、BBCシンガーズ(合唱) 、BBC交響楽団(管弦楽) 、ピエール・ブーレーズ(指揮)作曲: シェーンベルク(10分49秒)<SONY 88697562522>
歌劇「モーゼとアロン」第2幕 第3場 シカゴ交響楽団(管弦楽) 、シカゴ・シンフォニー・コーラス(合唱) 、ゲオルク・ショルティ(指揮)作曲: シェーンベルク(24分)<DECCA 414 264-2>
「創世記」のための前奏曲 作品番号44 トロント・フェスティヴァル・シンガーズ(合唱) 、CBC交響楽団(管弦楽) 、ロバート・クラフト(指揮)作曲: シェーンベルク(5分35秒)<SONY M2S 694>
ワルシャワの生き残り 作品番号46 ゴットフリート・ホルニク(語り) 、ウィーン国立歌劇場合唱団の男声メンバー(合唱) 、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(管弦楽) 、クラウディオ・アバド(指揮)作曲: シェーンベルク(6分51秒)<Deutsche Grammophon 431 774-2>
千年が三度 作品番号50a BBCシンガーズ(合唱) 、ピエール・ブーレーズ(指揮)作曲: シェーンベルク(3分6秒)<SONY 88697564622>
深き淵から 作品番号50b BBCシンガーズ(合唱) 、ピエール・ブーレーズ(指揮)作曲: シェーンベルク(4分30秒)<SONY 88697564622>
現代詩編 作品番号50c ジョン・シャーリー・カーク(語り) 、BBC・シンフォニー・コーラス(合唱) 、BBC交響楽団(管弦楽) 、ピエール・ブーレーズ(指揮)作曲: シェーンベルク(5分33秒)<SONY 88697564622>
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今夜のこの時間は、
「クラシックの迷宮」。
片山杜秀さんのご講義の時間です。
今夜のテーマは、
アルノルト・シェーンベルク、
1874年9月13日生まれ。
生誕150年祭です☆
今日は、生誕150年ということで
シェーンベルクが
ユダヤ人だったという点に
焦点をあてての特集だそうです。
シェーンベルクは
近代都市ウィーンに生まれたことから
ユダヤ人というよりは自分は
「ウィーン人」と思っていたと
思われる、と片山さん。
実際、彼はユダヤ教からキリスト教の
プロテスタントに改宗してもいる、と。
彼の作曲したオラトリオ
「ヤコブのはしご」は、
旧約聖書の材料だからといって
ユダヤ教的とかキリスト教的とか
宗派で括れるものではなくて、
第一次大戦というものを
乗り越えた先にある
「次元上昇のヴィジョン」
そういうものを表現した
オラトリオだ、と片山さん。
この作品は、同時代的には
マーラーの千人の交響曲であるとか
リヒャルト・シュトラウスの
ツァラトゥストラ~の世界観と
同様のものとしてある、と。
編成的にはマーラーの
千人の交響曲以上のものだったのですが
結局シェーンベルクはこの曲を
完成させられず、未完だったものを
お弟子さんが補足完成させたとか。
今夜は、その彼により
未完に終わったところまでを
放送くださるそうです~
☆動画お借りいたしましたm(__)mありがとうございます☆
↑「ヤコブのはしご」で唯一ヒットした動画☆
半音階的な音が上昇する感じを
魂の上昇として表現している…
不思議な作品でした。
第一次世界大戦が終了した3年後…
シェーンベルクはひとつ
1921年の事件で
ユダヤ人であるということを
否が応でも感じざるを得ない
そういう出来事があった…
それが、1921年の夏、
ユダヤ人であるために
シェーンベルク一家が
避暑地を追い出された、という
事件だそうです。
ちょうど、この時代は、
ドイツにおいて
ユダヤ人排斥の空気が
高まっている時代だった、と片山さん。
いくらシェーンベルクが
キリスト教プロテスタントに
改宗していても
出自がユダヤだということは
変えられない、と。
そこでシェーンベルクは
ユダヤとは何ぞや、という地点に
立たされた…
その頃に書かれた作品が
オペラ「モーゼとアロン」。
片山さん曰く、この作品は
かなりストラヴィンスキーを
意識して書かれている、とか。
↑「モーゼとアロン」
↑同2幕第3場(本日放送の場面)
片山さん曰く、
「合唱を使ったオペラバレエ的な
ストラヴィンスキーを意識した」
作品となっている、とのことですが
打楽器や金管の使い方が
ストラヴィンスキーを彷彿させる
作品でした(私は本日初視聴でした☆)
片山さん曰く、
モーゼは語る人、
アロンは歌う人、として描かれる
アロンは音楽になるけれども
モーゼには音楽を付けることは
出来ない、という…
書きたくても続きが書けなくなった
1933年、ドイツを離れる。
ユダヤ人という刻印が押された
シェーンベルクは
ドイツを離れて一旦パリに移り
プロテスタントをやめて
ユダヤ教に戻る
ユダヤ教に戻った彼の中には
やっぱりパレスチナに行こうか
などという葛藤もあったそうですが
ウィーンにもベルリンにも
居られなくなったシェーンベルクは
パリを経由して結局選んだのはアメリカ。
アメリカのユダヤ社会に馴染むべく
努力していた、とのことです。
その頃の作品に、
「創世記」のための前奏曲
というものがあるそうです。
1945年第二次世界大戦の
終わりの頃の作品…
この作品は、YouTube動画
検索ヒットしませんでした
ユダヤ人としてナチスに弾圧され
続けたことに対する怒りを
持ち続けたシェーンベルクは1947年、
「ワルシャワの生き残り」
という作品を書いた。
これはナチスによる暴虐の歴史を
暴いた、そういう作品だそうです。
↑「ワルシャワの生き残り」
この作品の後に、
「千年が三度」という合唱曲、
1949年、イスラエルが独立した翌年に
紀元3千年が経過した
エルサレムを称える作品を書いた。
(作品番号50のa)
シェーンベルクはエルサレムに
行きたがっていたそうです。
続いて、作品番号50のb
「深き淵から」。
旧約聖書の詩篇130から
採られた歌詞で、
ラテン語ではなく
ヘブライ語の歌詞だそうです。
↑50のb
↑50のc
「現代詩篇」作品50のc
シェーンベルクは自分で作詞している。
こちらが、作品番号では
最後の作品となるそうです。
本日の放送は、
この番組にしては珍しく
聴き逃し配信で視聴出来ます☆
今夜から1週間、
こちらからどうぞです↓
アルノルト・シェーンベルク。
十二音技法のひと、という
認識しかなかった私ですが
今夜はそのシェーンベルクの
ユダヤ人としての自意識や
葛藤を少しでも垣間見ることが出来て
勉強になりました。
音楽的には独学だった、という彼。
最後の作品では、作詞もしていて
それが、片山さん曰く、
オラトリオ「ヤコブのはしご」に
先祖返りしている内容だ、という…
1回聴いたくらいでは追いつけない
濃厚な内容でしたので、
もう一度聴き逃し配信で視聴して
学びを深めたいと思います…☆
それでは。
今夜も放送ありがとうございます
どなたさまも、
どうぞよい夕べをお過ごしください
いつもありがとうございます。
音楽のカミサマ…
いつもありがとう
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