お久しぶり
ブログを怠けていると、ありらこちらから矢が飛んでまいります
「どうしたの? 病気?」・・・などというのは極々、お優しい方で
「この頃、更新してないねシラー
「なに、サボってんの」
「早く書けよ!!」・・・など、様々なお言葉を、それもごく近い、方々から頂いています。

はい・・・まったく・・・皆様の仰る通りで、単なる私のサボりで御座いますにひひ

今日などは娘から・・・「パパ。 寝言というのね、病気なんだって。私の生徒の
お母さんが、パパのブログを読んでいて、『お父さんの寝言は、ご病気ですからね、一刻も早く病院にいらした方がよろしいです。 今は薬で、一発で治るそうですから、よろしかったら、私が病院をご紹介いたします』・・・って言ってたよ」・・・と言われた。

おいおい・・・勘弁してくれよ~~~
俺は物心ついたころから、夢を見て、騒いでいるんだぜ・・・何を今更・・・

この数日間も・・・いやいや~~~とてもここには書けないほどの!!!
滅茶苦茶、刺激的な・・・夢でしか味わえないような、スンゲェ~~!!
夢の連続を見ているんだラブラブ!

何?・・・「聞かせろ!!」・・・だって?・・・・・・嫌です!!

こんなコメントが、ありました。
「おさな妻観ました。知人から《仮面ライダーの人だよね》と言われて 自分の記憶だと《華の別れ》のあの俳優さんかという認識がありました。素敵ですね」速水亮さん。

あの作品を観て・・・素敵だと言って下さる貴女・・・貴女こそ真の速水ファンですラブラブ!
いつかどこかで・・・お会いしましょう~~~
でも皆さん・・・「おさな妻」は・・・観ないでください
ガメラと同じ様に・・・あぶら汗の湧き出てくる作品なのです~~アァァァァツッッッッ~~~

てなてな訳で・・・・・・・・・・これをちょっと・・・・・・・

「FUKA(仮題)」



(一)   


 山手線の目黒駅東口を出て、白金台の方向へまっすぐ進むと、首都高速目黒入口の手前に、鬱蒼とした樹木と頑丈な鉄柵、鉄条網に囲まれたコンクリートの薄汚れた建物が見えてくる。


 もう数十年も人の手が入っていないように見えるその建物は、目黒駅から徒歩数分という好立地にも拘らず、千坪以上の土地が荒れ放題のまま放置されている。



バブルがはじけて数年経つが、この土地はそんな事とは関係なく時の流れを寸断し、人間の立ち入りを拒絶しているかのようだ。


 工藤神介(二十七歳)は、その建物の奥に隣接する撮影スタジオに向かって歩いていた。


 工藤神介は飛翔空間という弱小劇団の俳優だ。俳優といっても世間的には全く無名で、七人居る劇団員も全員燻りの真最中だ。


 劇団は結成以来十年、能や浄瑠璃の様式美を背景に、時空を交錯させながら中世と現代の若者の生態をリアルに描く演劇スタイルが最近やっと注目されるようになり、客席も空席が目立たないようになってきた。


 といっても、二百ぐらいの客席が数日間埋まる程度で、劇団員に払うギャラは一銭も出ず、次の公演の準備金が少し残るだけだ。それでも芝居好きな劇団員は、楽日の翌日から次回公演に向けての準備に入る。


 今回の公演で評判の良かった神介は、たまたま物好きなテレビ局のプロデューサーの目に留まり、テレビドラマ初出演ということになったのだが、神介はテレビに出る気などさらさら無く、出演を断ろうと思った。しかし劇団仲間の喜ぶ姿と、多少なりとも貰える出演料が劇団の窮状に貢献できると思ったら、出演したくないと言い出せなくなり、引き受けてしまった。


 他の劇団員も外部出演の際は、ギャラの半分を劇団に入れているが、その金額たるは本当に微々たるものだ。


神介は仲間に透明人間という渾名を付けられている。身長百七十八センチ体重六十キロ、痩せ型色白で中性的な神介だが、よく見ると顔は端正な美形をしている。しかしみんなで飲みにいっても芝居の打ち合わせをしても、神介がその場に居たかどうか、翌日には誰も覚えていない。空気のように存在感の薄い神介なのだが、舞台に上がると人が変わったように違う人格を見せる。劇団員達からは究極の仮面男と言われているが、何故そうなるのかは神介自身にも分からない、役という仮面を被るとモノクロの画面が突然カラーになった様に神介の輪郭が鮮明に成って来るのだ。


神介が撮影所の門をくぐるとパトカーが二台、赤色鐙を回して止まっており、救急車もスタジオの前に横付けになっている。


                                           続く