さてさて…世の中は騒々しい。
考えてみれば、一対の夫婦、恋人同士でも日々揉め事は起こるのだから
一億以上の人間が集合するこの島国で静かなどということが
有り得る筈がないのだ。
 
さて世の中を騒がしているやくざと芸能人の付き合いだが
これをみんなはどの様に捉えているのだろう……
 
これを冷静に分析すると、ある根性無しのヤンキーだった少年が
自分の生きる道はお笑いと目標を定め、稀なる才能を開花させ
お笑いのトップまで上り詰めた。
 
その過程で、方や闇社会で己の才能を開花させたアウトローが居た。
その二人が有る事件を媒介に少し心を通わせた、ただそれだけのことだ。
 
ただ一方のヤンキー上がりの気の弱い男は、突然自分を守ってくれる
強大な味方を手に入れてしまったもので、これをみんなに知らせたくてしょうがない。
例えていえば「戦国時代、強い家来を持った殿様は戦がしたくなる」とおなじように
これは人間の心理だ。
決して自分が強くなったのではない。
 
ここで少し、日本のやくざの歴史に触れてみよう。
もともとやくざ…いや博徒いった方が良いのかもしれないが
戦国時代が終わり、江戸に幕府が開かれ、世の中が平和になりだしたころ
武士社会からはじき出された者たちが博徒の社会を形成していったものと思われる。
江戸時代にも博打禁止令などは出されていた為、お上に隠れて博打を開帳していたのは
今でいうやくざたちだ。
その中には当然命を的にした火消し…町火消しの集団も含まれる。
浅草の神門辰五郎は江戸末期から明治かけて有名になった火消し一家の長だが
その神門一家はまだ浅草に存在するのだ。
今で何代目になるのか…詳しくは判らないが七代目か八代目ぐらいかもしれない。
 
私の知り合いだったやくざたちは(彼等は自分たちの事をやくざとは呼ばず『不良』と呼ぶ)
不良は町の潤滑油、と云っていた。
 
明治に入り身分制度が改正され、武士以外も苗字を名乗ることが許され…(これは農工商が苗字を持っていなかったのではなく、名乗れなかっただけ)それと同時に差別されていた人たちも職業の自由が許され
博徒の中に被差別部落出身の人たちも入って来た。
それまで被差別部落の出身者はやくざにも成れなかったのだ。
 
ここでみんなに聞いてみたい。
やくざと芸能人の繋がりにおいて、いままで芸能人がやくざに殺されたとか
やくざに芸能人が穴の毛まで抜かれ、どん底に落とされたなどという話を聞いたことがあるだろうか?
 
古くは当時大スターだった長谷川和夫が映画会社移籍問題で、やくざから顔を切られた。
これも後から分かった事だがやらせたのは移籍されてしまう映画会社松竹が
やくざを使ってやったことだ。
 
それから鶴田浩二襲撃事件…これは三代目山口組田岡組長時代に起きた事件で
後に田岡組長の跡継ぎと云われた山健組組長、山本健一など四名が鶴田浩二の
楽屋を訪ね、ウイスキーの瓶などで暴行をしている。
詳しく書くと長くなるので端折るが、その後鶴田浩二と田岡組長は和解し、田岡組長は鶴田の
後押しをし、東映の任侠映画で鶴田浩二は二度目の頂点を極める。
 
それから伊丹十三襲撃事件はちょっと質の違う事件だったが
いずれも警告で、やくざが芸能人を殺したなどということは聞いたことが無い。
 
つまり日本のやくざ組織と云うのは、昔から「私は誰の誰べえですよ」と看板を掲げ
私は逃げも隠れもしません、町の皆様と共存共栄で暮らして行きたいのですよ…と
旗印を上げていた集団だったのだ。
「外国のギャングには有り得ないことだ」
 
だから博徒組織と云うのは、その町が、その市が許容出来る大きさで
東京の博徒組織も戦前までは組員数千などという組織は存在せず
数十人・・・多くても百人とか二百人の一家が殆どだった。
 
やくざが今のように数千人、数万人の組織に肥大化したのは、終戦後の事だ。
組員が増えれば当然飯の種を探さなくてはならない。
博打ぐらいでは組員の腹を満たすことなど到底出来ない。
それに終戦後やくざ社会には、それまで居なかった人たちが参入する。
それが在日韓国、朝鮮人の人たちだ。
これでやくざ人口が驚異的に伸びてゆくのだ。
 
私に言わせれば、やくざは戦前、戦後の一時期のように
看板を挙げ、「私らは町の潤滑油」とその役割を果たし
善良な市民には手を出さず、見えない悪からお金を頂く
そんな昔の伝統を守ってもらいたいのだが、複雑になった今の社会では望むことも不可能か……
 
わたしは今度の島田紳助の事件で、「誰か迷惑を被ったの?」と聞きたい。
引退宣言で慌てふためいてるTV局はあるだろうが、そんなことはこの世界日常茶飯事だ。
 
私はこんなことより、民主党の弊害の方が百倍も二百倍も我々の生活に害を及ぼすと思っている。
党首選などやらず、早く解散してくれ!!!
と腹の底からわめいているのだ。
 
あぁぁぁぁ~~今日はこのあいだの続きを書こうとPCの前に座ったのだが
全然違う事を書いてしまった……
次は……驚きの病院での出来事を!  乞うご期待にひひ