その前に…
>倉本聰さんのような映画を作るスペインの名監督ビクトル・エリセはどうですか?速水さん

この質問だが、私はこの映画作家を知らない。
十年に一本か……レンタルビデオ屋に在るのだろうか?


さて…福島県の原ノ町は、それこそ海の近くの何も無いところで
仕事といえば、ロケバスに乗って、例のタイムスリップした浜辺へ出かけるわけだ
毎日毎日…夏の真っ盛り、みんな真っ黒に焼けてゆく…

福島ロケの前に、青森ロケというのがあった。
これはシーンでいうと、哨戒艇を乗っ取った隊員たちを伊庭たちが追いかけ
哨戒艇を爆破するのだが、この一連の撮影は青森でやった。

千葉さんのヘリに釣り下がったままの撮影などもここでおこなわれた。
青森のそれこそ、突端のような場所での撮影なので、さぞかし遊ぶところも無く
暇を持て余しただろうと私たちは思ったが……実はそうではなかった。

まず第一に、その食事の豪華さだ…あわび、サザエは云うに及ばず
それこそ東京ではとても食べられないような、海の幸が毎晩
食べきれないほど出てくる……青森のそのロケ地は、いままで撮影隊など
来たことも無く、それは村を挙げての大歓迎だ。

私も仮面ライダーの直ぐ後、映画のロケで五島列島の福江島に一週間ほど撮影に行ったが
花火を上げての歓迎だった…撮影隊が来たのは、島の歴史始まって以来二度目の事だった様だ。
それは島を上げての歓待で、毎日お姉ちゃんの居る酒場に接待された……(^_-)-☆

青森ロケ組はどんな接待を受けたかというと……これは大きな声では云えないが
旅館の周りは、女子高生らしき集団で、囲まれたようだ……
これはあくまでも聞いた話だから、真意は分からない
しかし、その女の子達が、夜になっても旅館の周りから離れなかったようで
まぁ、普段、芋みたいな地元の男達と接している女の子たちにしてみれば
とてつもなくカッコいい男達が、突然、空から降ってきたみたいなことだろう
それは、お話のひとつもしたくなるよな……(^^♪

それで俄然元気になったのがジャックの連中だ。
普段、売れている俳優の影に隠れていたが、ここぞと動き始めた\(◎o◎)/!
TVもNHK以外に二局しか放送していないことをいいことに、口から出まかせの
いい加減な芸暦などを語り、それは自由恋愛に、とても良い想いをしたらしく
よだれを垂らしながら、青森ロケの素晴らしさを語りやがる…(-_-;)

う~~ん……福島にはそんな女の子の影も形も無い……

で…ロケバスで海岸に行くと、斉藤光正監督が、あの明るいダミ声で「自衛隊の皆さん、おはようございます、今日も元気でまいりましょう…(^^♪」とスピーカーで呼び掛ける…

斉藤光正という監督は、才能は勿論だが、現場の仕切りがメチャクチャ上手い
役者を乗せるのも、スタッフにやる気を起こさせるのも、それは超一流だ。

この人が不機嫌になる過程が面白い…たとえそれがベテランの俳優でも
最初は「○○さん、そこはこうやって」などと演技指導をしているが、芝居が気に入らないと
それが役名に変わり、呼びつけになり、最後はアレ!とかソレ!とかになる。
その辺は非常にハッキリしているのだ。
それにこの監督、女優いじめには定評があって、芝居の出来ない女優は徹底的にやられる
私は「俺たちの祭り」で檀ふみちゃんが徹底的にしごかれたのを目の前で見ていた。

しかしこの監督の評価は全然落ちない…なぜかといえば、ヘタな女優がしごかれることに
よって素晴らしく映るのだ…だから女優から拒否されない。
それらをすべて分かって演出するから、この監督は凄いのだ……

しかし……大変なことが起きた…その日、我々は夜間撮影で、現場の海岸に行くと
千葉さんたちの撮影はおこなわれており、現場が氷のように冷え切っているのだ
今までの和気藹々とした現場と空気が違う……

一体何があったのだ……う~~~ん…紙芝居…お楽しみは次回ということで…(^_-)-☆