オウム真理教、統一教会、この二つのカルト教団が連日世間を騒がしていた頃
私は、何故人はこんなにも簡単にカルト教団に引っかかってしまうのか、資料を探していた。

その時見つけたのが、スティーヴン・ハッサンという統一教会の元信者が書いた
「マインドコントロールの恐怖」という本だ。

私はその本を読んで驚いた。アメリカで統一教会はカルトとされているので
統一教会と名のったら、一人の信者も獲得できない。

統一教会の信者は、ボランテアの団体を名乗り、善良で責任感の強い若者にターゲットを絞り
ボランテアへの参加をお願いしに来る。

性格の良い人ほど、こういう誘いに乗ってしまう。

スティーヴンはボランテアだと思い、人里離れた山の中の施設へ連れて行かれた。
そこに待っていたのは、十年の知己と思われるほどの笑顔を見せてスティーヴンを
歓待する、多くの先輩ボランテアだ。(しかしこれは全員統一教会の信者)

スティーヴンは、「こんな良い人達が世の中に居るんだ!」という思いを強くし
それまでの緊張が一挙に解けてしまう。

これがマインドコントロールの第一歩だ・・・私たちはあなたの味方だと言う事を
思い込ませてしまうのだ。

数日掛けて、良い人の集まりだと印象付けた後、マインドコントロールは2段階目に入る。

滅多にお話が聞けない、素晴らしい人格者が今日お見えになって、講義をしてくれるので
話を聞きに行こうと、スティーヴンは誘われる。

夜になり、別の建物にスティーヴンは連れて行かれる。
その建物に入ると、すでに講義は始まっており、20名ほどの人達は正座をし、師を仰ぐような
態度で、講義を受けている。
当然スティーヴンも、先輩ボランテアが真剣に聞いているので、同じような姿勢で講義を受ける・・・・・・これが騙しの二番目だ。

スティーブンの信頼する人が示す態度を、スティーヴンは真似をしてしまうのだ。
この講義が何回か続く・・・話がボランテアの話ではなく、統一教会の教義に入って来る。

スティーヴンはおかしいと感じる!・・・統一教会とはまだ分からないのだが、教義の内容から
カルトの匂いを感じたのだ。

スティーブンは帰らせてくれと頼んだ、山の中の施設は、車以外移動の方法が無いし、一体何処に居るのか正確な場所もスティーヴンは知らない。

すると信者達がスティーヴンを取り囲み、みんなが涙を流してあなたは私たちを見捨てて
行ってしまうのかと、取りすがるのだそうだ。

こうしてがんじがらめの環境の中で、統一教会は一人一人を信者にして行く。
この方法はノウハウとして、きちんとプログラムされているのだ。

そうして一年もすると、バリバリの洗脳された統一教会の信者が生まれる。

恐ろしやカルト集団・・・騙す奴は笑顔で近づいてくる・・・お忘れなく\(◎o◎)/!

                                      つづく