私がイタリアに行った頃、1ドル=210円ぐらいだったろうか
若い人には実感が無いと思うが、ニクソンショックの前は固定相場で
1ドル=360円、円の価値が低かったわけだ。

イタリアの通貨リラは、弱い通貨だったが、ローマの目抜き通りの店で
3千円のブーツが、日本で3万円はないよな、3千円は店の売値だから・・・

当然、仕入れ値はもっと安いわけだ、関税を倍掛けられても、千円とか千五百円で
日本の商社は仕入れているはずだよね。

製造業に従事している人は物の値段がよく分かっていると思うが、普通の人は判らない。

たとえば、日本で売られているメガネフレーム、その90%は福井県の鯖江市で作られている
デオールもシャネルも、直輸入以外は全部鯖江市で作っている。

私は取材で、頭にKの付く誰でも知っている有名ブランドのメガネフレームを
一手に作っている鯖江市の会社に取材に行った。

取材の後、社長がメガネフレームを10個、私にくれた。

最新モデルだ、一個いくらするのか聞いたら、3万6千円だと言う!
そんなに高いもの、10個もいらないと社長に断ったら

社長 「大丈夫ですよ(^^♪3万6千円はKの上代で、家はKに2千円で卸してますから」と社長は云った\(◎o◎)/!

Kはそのメガネフレームに、100円もしないレンズを付け、3万6千円で売っているわけだ。

洋服でも一流メーカーの建築商品でも、数え切れないぐらい取材に行ったので
この辺は相当詳しくなりました。

        「日本は、中間搾取の国です(-_-;)」

商品の原価に関心を持ち始めたのは、イタリアのブーツが原点でした。

それはさて置き、私もMもスタッフも買い物に目が血走りました\(◎o◎)/!

日本で40万ぐらいする、羽毛入りの革ジャンが5万で買えるんだもん・・・

日本を発つとき、家の社長がギャラを前渡しようかと言った意味がやっと分かりました。
私、買い物に狂い、ローマで持っているお金、全部使ってしまいました(~_~;)

まだ、フィレンツェもパリも残っているのに・・・あ~~あ、どうしよう(-_-)/~~~ピシー!ピシー!

                                    つづく