坂を上りながらもうそろそろ目的地が見えるだろうと思った。
靴が新しかった所為か、靴擦れまで出来てしまったア~ア!

新しい靴のかかとをふんずぶして歩く、坂道が上りづらい\(◎o◎)/!

坂を上りきった!・・・・・・ア~ア、また同じような下り坂と
上り坂が見える・・・・・・家は一軒も見えない(~_~;)

しかし何事にもポジティブな私、「無人島じゃあるめえし、そのうち家も出てくるだろう(^^♪」
などと独り言をつぶやきながら坂を下りて行った。

ちょうど坂を下りきったとき、何か後ろに気配を感じた・・・
振り返ると何と!車が一台走ってくるではないか\(◎o◎)/!

ヤッター!!これで歩かないでいい!

私は満面の笑みを作って、車が私に近付いてくるのを待った。

車も私に気が付いたようで、速度を落としながら近付いてくる。
車は黒の軽トラックのようだ・・・

車は自転車のぐらいのスピードで近付いてくる、これは間違いなく乗せてくれると
私は車を迎えるように歩き出し、運転席の人を見た・・・

そのとき私は、凍り付いてしまった!

運転者の顔が人間の顔ではないのだ・・・・・・!

黒の上着を着て、黒いサングラスをかけているのだが
顔は土気色にただれ、鼻が無い!
私には、獣が人間の形をしているようにしか見えなかった。

私はおもわず車に背をむけて、海の方を見てしまった。

車は今にも私の背中で止まろうとしている!

私は心の中で「止るな!止るな!」と叫んでいた。

エンジンの音がトッ、トッ、トッと、止りかけた
運転者がジーッと私を見つめている気配を背中で感じる!

私は車の方を振り返ることが出来ない!

「速く行ってしまえ!」私は心の中で叫んだ

ほんの一瞬の時間だったと思うのだが、私には凄くながく感じた

車は、トッ、トットッとゆっくり私を通り過ぎ、国道の上り坂を越え
私の視界から消えた。

私はおおきくため息をしながら、何が起こったのか考えた。

「炎天下の真昼間、まさかお化けじゃあるめえし、あれはなんだ?」

もしかしたら、私は大変失礼なことをしてしまったのではないかと思った。
何かの理由で顔がくずれてしまった人だっている・・・
もしそうだとしたら、私はとんでもない失礼な態度をしてしまった・・・

そんなことを後悔しながら、坂の頂上まで上った。

すると、100メートルぐらい先に大きな建物が出てきた、煙突がありそこから
煙が昇っている、どうやらゴミ焼却場らしい、しかし他に民家は見当たらない

建物の周りは森になっているのだが、入り口の木の陰に人がいる
半身、木に隠れるようにして私の方を見ている!

さっきの運転手のようだ・・・・・・

私は、ア~アと思いながら海の方へ目をそらした。

そして、もう一度運転手の方へ目線を戻すと・・・・・・運転手が居ない!

エッ?・・・目をそらしたのは瞬間だ、木と云ったって大木じゃないし、密集もしていない
運転手はどこへ消えたのだろう?

建物へ入っていったのだろうか・・・・・
そんなことを考えながら建物の入り口まで行った

そこでまた私は、凍り付いてしまった!

建物の入り口には、「○○斎場」と書かれている!!
ゴミ焼却場ではなかった\(◎o◎)/!

じゃ!あの煙突の煙は・・・

私は急いでその場を離れた・・・・・しかし煙突の煙が俺を追いかけてくる・・・ギャー\(◎o◎)/!

これが、私の体験したマジの話である。

                            おわり・・・