セバスチャン・ゴダールへのインタビュー2 ~お菓子に込められた物語~ | フランス流自分らしい子育てで、ママも子供も笑顔になろう!

フランス流自分らしい子育てで、ママも子供も笑顔になろう!

イヤイヤ期の息子に振り回されてばかりだった私に、あるフランス人のママが教えてくれました。「ママが夢を叶えて幸せに生きている姿を見せることで、子供は安心して成長していけるのだ」と。ママが幸せになるための秘密がつまった「フランス流」の魅力をお伝えしていきます。

こんにちは、HAYAママです。

今週のFDSの映像教材は、
先週に引き続き、
「秘密のパリへ連れてって」の特別編、

Interview de Sébastien Gaudard
avec Ai Morimoto -Partie 2
Quelques histoires de la pâtisserie française

(セバスチャン・ゴダールへの
インタビュー その2
お菓子に込められた物語)
です。

セバスチャン・ゴダールのお店に並ぶ
いくつかのお菓子について、
その名前の由来や裏話を
お話ししていただきました。

その中で、
特に私の印象に残ったのは、
この「Mussipontain(ミュシポンタン)」
というお菓子についてのエピソードです。↓


ミュシポンタンは、
アーモンド風味のメレンゲ生地の層に
バニラ風味のクリームを挟んで
アーモンドで飾り付けたお菓子であり、

セバスチャン・ゴダールの
スペシャリテ(看板メニュー)です。

また、ミュシポンタンという名前は、
ゴダールさんの生まれ故郷である
Pont-à-Mousson(ポンタムーソン)の 
住人たちの名前であり、

もともとは、ゴダールさんの
お父さんのスペシャリテだったのだそうです。

ゴダールさんがパティシエになって
まだ間もない頃、

モダンでアーティスティックな
パティスリーを目指していた彼は、
実家のパティスリーをもっと新しくて
面白いものにしたいと考えました。

「ミュシポンタン」は、
彼が一番最初に変えたいと思ったケーキであり、

週末に実家へ帰る度に、
周りのアーモンドがついていないような、
現代的で新しいミュシポンタンを作り、
お店に並べました。

でも、お客さんは、
クラシックなミュシポンタンを求め、
ゴダールさんのミュシポンタンの売れ行きは
全然よくありませんでした。

そこで、ゴダールさんの両親は、
ゴダールさんが週末に戻ってくると、
あえてクラシックなミュシポンタンを
冷蔵庫に隠し、

「現代風ミュシポンタン」を作って
ウィンドウに並べたのだそうです。


Pour m'encourager dans mon effort.
(私の努力を応援するためだったのですね)

そんなゴダールさんの言葉を聞いて、
私も中学生くらいの頃、
調理師だった父の真似をして
よく創作料理を作っていたことを
思い出しました。

ある時、豆腐入りのシュウマイを
作ろうとしたのですが、
豆腐の水切りをせずに
入れてしまったために、大失敗。

べちゃっとした、それはそれは
ひどいシュウマイが出来上がりました。

見た目も、自分で食べてみても、
明らかにマズい食べ物でしたが、

父は嫌な顔ひとつせず食べて、
「豆腐の水をしっかり切れば、
もっとおいしくなるよ。」と
私を励ましてくれました。

私がめげずに創作料理を作り続け、
今でも料理が好きでいるのは、
父のおかげだと思っています。


子供たちが成長するにつれ、
自分で何か目標をもって努力したり、
時には失敗することもあると思います。

そんな時、親としては、
失敗をポジティブに捉え、
何度でも挑戦していく
勇気を持ってもらえるような、

暖かい声かけや応援をすることが
大切なんだということを、
改めて感じました。


《解説授業のポイント》

Beaucoup de pâtisseries
sont faites pour
des événements du calendrier.
(多くのパティスリーは
暦のイベントのためにあるといえます)

宗教に関するイベントの際に、
家族が集まってケーキを食べるというのは、
日本ではあまりなじみのないことですが、

キリスト教が深く根付いているフランスでは、
とても一般的なことなのだそうです。

今回は、キリスト教に関する暦のイベントについて
詳しく解説していただきました。

Calendrier(暦)
1月 Epiphanie (公現祭)
キリストが神性を現した記念に
パイ(ガレット・デ・ロワ)を食べる。

2月 Mardi-gras Carnaval(マルディグラ:告解火曜日)
キリスト教の四旬節
(復活祭の46日前の水曜から
復活祭前日までの40日間)
の前に行われるお祭り。

3・4月 Pâques (復活祭)
英語でいうイースターのこと。
キリストが復活したことを祝う。
春分の日以降、最初の満月の次に来る日曜日。
翌日の月曜日も休日。

5月 Ascension (昇天祭)
復活から40日後にキリストが昇天した日を祝う。

5月 Pentecôte (聖霊降臨祭)
昇天からさらに10日後、
キリストが再び地上に降りたことを祝う。

8月 Assomption (聖母昇天祭)
聖母マリアの昇天を祝う。

11月 Toussaint (万聖節)
諸聖人と殉教者の日。
菊の鉢を持ちお墓参りする。

12月 Saint Nicolas (サンニコラ)
良い子はサンニコラから
希望のプレゼントをもらい、
悪い子はピートから
むち打ちの罰を受ける日

12月 Noël (クリスマス)

ちなみに、セバスチャン・ゴダールでは、
la fête des mères(母の日)のための
お菓子も置いているのだそうです。

フランスの母の日は、
5月の最後の日曜日です。

ただし、Pentecôt(聖霊降臨祭)が
同じ日曜日となる年は、
6月の第1日曜日が母の日となるそうです。


《FDS仲間のブログ紹介》

2歳と0歳の二人育児に奮闘し、
目の回るような日々を過ごす中、

私がここまでフランス語の学習を
楽しく続けられているのは、

いつもブログを読んで応援してくださる
読者の皆様のおかげであり、

また、フランス語の「その先」を目指して
真剣に学習されているFDSの仲間から、
たくさんの刺激を受けているおかげです。

そんな感謝の気持ちを込めて、
これから、FDSの仲間のブログを
ご紹介させていただこうと思います。

今回ご紹介するのは、

日本語と日本文化をフランス語で
伝える仕事をするために
フランス語を学んでおられ、

「安全にフランス旅行を楽しむ会」
中部地区代表も務めておられる
Hanehashi Yoshikiさんのブログです。

映像教材の解説授業を超えて、
より広い知識や情報が書かれているので、
読んでいてとても勉強になりますし、

どこか詩的というか、哲学的というか、
独特の語り口も魅力的です。

そして何より、
FDSへの深い愛が感じられる、
Hanehashiさんのブログを、
ぜひご覧になってみてください。↓

朝4時起きのフランス語


それでは、次回の映像教材も楽しみにしています。



☆ 映像の中で、セバスチャン・ゴダール氏への
インタビューアーを務める森本愛先生が、
講師として登場するセミナーがあります。

パリで自分の夢を叶えたいと思っている方は、
ぜひ足を運んでみてください。↓
パリ・初めの一歩セミナー



☆ 「秘密のパリ」をもっと知りたい、
HAYAママのやっているFDSが
なんとなく気になる、という方は、
こちらの記事もよろしければご覧ください↓
「秘密のパリへ連れてって」関連記事一覧


最後までお読みいただき
ありがとうございました。

ブログランキングに参加していますので、
よろしければクリックをお願いします。↓ 



フランス語 ブログランキングへ