秘密のパリへ連れてって ~パリと日本にまつわる2つの建物~ | フランス流自分らしい子育てで、ママも子供も笑顔になろう!

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イヤイヤ期の息子に振り回されてばかりだった私に、あるフランス人のママが教えてくれました。「ママが夢を叶えて幸せに生きている姿を見せることで、子供は安心して成長していけるのだ」と。ママが幸せになるための秘密がつまった「フランス流」の魅力をお伝えしていきます。

こんにちは、HAYAママです。


今、二人育児最大の危機に直面しています。


2歳の息子が、ウイルス性の感染症をこじらせて

入院してしまいました。


まだ酸素の吸入が必要な状況で、

退院のめどは立っていません。


さらに、0歳3か月の娘にもうつってしまい、

息子と同じく入院することになりました。


娘の状態はそれほど悪くないものの、

なにぶん月齢が低いもので、

あと数日程度は、予断を許さない状況です。


そんな時にブログなんて…

と思われるかもしれませんし、

私自身もそう思います。


でも、せっかくここまで走り続けてきたこともあり、

こんな一主婦のブログを読んでくださる方々のためにも、

一日中子供の病気のことばかり考えて

気が滅入っている自分自身のためにも、


いつもどおり、記事を書こうと思いました。


それでは、

今週の「秘密のパリへ連れてって」のテーマは、

Deux bâtiments qui relient Paris et le Japon

(パリと日本にまつわる2つの建物)

です。


おなじみのRaymondさんが、

パリにはあまり似つかわしくない

こちらの建物を紹介してくれました↓


日本風の建物というよりは、

中国風の建物という印象ですが、

中には灯篭や狛犬などもあったりします。


そして、

この建物のとある一室の写真がこちら↓


そう、ここは「ラ・パゴッド」という

旧アール・エ・エッセー系の映画館だそうです。


前回のお話の続きになりますが、

ボン・マルシェの創設者であるブシコー氏の

後継者のうちの1人、エミール・モーランという人が、

気まぐれな妻の気を惹くために

この異国情緒あふれる建物をプレゼントしたのだそうです。


1870年代当時、まだ映画は発明されておらず、

この部屋も舞踏会用の部屋だったそうです。


その後、映画館となり、

今は事情があって閉まってしまったそうですが、

歴史的建造物として保護されているのだそうです。


ちなみに、残念ながら、

このエキゾチックで素敵なプレゼントにもかかわらず、

モーラン氏は奥さんの気持ちを

繋ぎ止めることができなかったそうです。


Raymondさんのお話の中で

一番印象的だったのは、

このセリフです↓


Imaginez qu'il y a cent-trente ans,

on a déplacé ce bâtiment, typiquement

japonais, du Japon, en France !

(想像してみてください、130年前、

この典型的な日本的建物を

日本からフランスに移動させることを!)


Sans besoin d'Airbus,

sans besoin de monstres mécaniques,

tout simplement par la volonté de quelques hommes.

(エアバスも、巨大な機械も必要ありません、

ただ単純に、人間の意志で成し遂げられたことなのです。)


外国の文化を取り入れる、

あるいは、自国の文化を紹介する時、


一番大切なのは、先進技術や大型輸送機ではなく、

外国の文化を取り入れたい、

自国の文化を紹介したい、

と思う人の気持ちなのだと思います。


私も、今は自分自身のリベンジのために

フランス語を勉強していますが、

その後は、学んだフランス語を使って、

ぜひ日本とフランスとの懸け橋になるような

活動をしていきたいなと思いました。



《解説授業のポイント》


La Pagode qui n’a jamais été une pagode.

(「ラ・パゴッド」は決して(いわゆる)仏塔・パゴダではありませんでした。)


今回は、定冠詞と不定冠詞の使い分けについて

詳しく解説していただきました。


日本語にはないだけに、

冠詞を使うネイティブの気持ちをつかむことが大切です。

この点も合わせて復習したいと思います。


定冠詞(le, la, les)を使う時の気持ち

相手との間で1つ定められるものの前に置く

「あなたが知っている~」というニュアンス


① 特定化・限定化
・ 既に知られているもの(その~、例の~)
・ 世界に一つしかないもの(le Japon, la Terre)

② 概念化・抽象化
L'homme est mortel.(人間、いつかは死ぬ。)


不定冠詞(un, une, des)を使う時の気持ち

相手と自分とで違う(不定の)ものを想像するものの前に置く

「詳しい内容についてあなたに想像はお任せする~」というニュアンス

・ 単数形…1つの、ある~
・ 複数形…いくつかの~


不定冠詞 + 固有名詞 = 名詞のある側面をとらえた表現

普通、世界に1つしかないものには定冠詞が付きますが、

不定冠詞を付けることで、その名詞を色々と形容することができます。

・ 固有名詞 : un soleil éblouissant(まばゆい太陽)
・ 地名・国名 : une nouvelle France(新たなフランス)
・ 季節 : un hiver long et rude(長く厳しい冬)




今回、「2つの建物」というテーマでしたが、

その内の1つしか紹介できずすみません。


もう1つの建物は、日本でもおなじみ

Saint François Xavier

の名誉を称えた教会です。


こちらから、映像や解説授業を見ることができるようなので、

よろしければご覧になってみてください↓

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なお、今回で、Raymondさんの案内は終わりだそうです。


とてもレベルの高いフランス語で、毎回苦労しましたが、

フランス語やパリの文化だけでなく、

日本や中国といったアジアの文化についても、

理解を深めることができて、

とても有意義な学びの時間となりました。


次回は、どなたが秘密のパリを紹介してくれるのでしょうか。

とても楽しみです。