秘密のパリへ連れてって ~ボン・マルシェのアイ・ウェイ・ウェイ展~ | フランス流自分らしい子育てで、ママも子供も笑顔になろう!

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イヤイヤ期の息子に振り回されてばかりだった私に、あるフランス人のママが教えてくれました。「ママが夢を叶えて幸せに生きている姿を見せることで、子供は安心して成長していけるのだ」と。ママが幸せになるための秘密がつまった「フランス流」の魅力をお伝えしていきます。

こんにちは、HAYAママです。


訳あって、この4月から、

2歳の息子を保育園の一時保育に

通わせることになりました。


週2回だけとはいえ、

保育園に送って行った別れ際に、

ママを恋しがって大泣きする息子を見ると、

毎回、とても心が痛みます。


それでも、周りのお友達の刺激を受けて、

自分でくつや服を脱ぎ着しようとしたり、


保育園でならったお歌を

家で元気いっぱい歌っている姿などを見ると、


息子も一回り成長したなと思いますし、

保育園って本当にありがたいなと思います。



さて、

今週の「秘密のパリへ連れてって」のテーマは、

L'exposition de Ai Wei Wei au Bon Marché

(ボン・マルシェのアイ・ウェイ・ウェイ展)

です。


おなじみのRaymondさんが、

パリの老舗百貨店であるボン・マルシェにて、


ボン・マルシェの創立と繁栄の歴史や、

ボン・マルシェで開催されている

アイ・ウェイ・ウェイ氏の個展について

紹介してくれました。


アイ・ウェイ・ウェイ氏は、Raymondさんの友達であり、

中華人民共和国で一番の芸術家だそうです。


そのアイ・ウェイ・ウェイ展のロゴがこちら↓


アイ・ウェイ・ウェイ


・・・えーと、失礼ながら、

いくらRaymondさんのお友達といえど、

中国で一番の芸術家というのは

やや言い過ぎなのでは…?



でも、よくよく話を聞き、調べてみると、

この方は、北京出身ではあるものの、

中国共産党政府に政治的に反対するような、

社会的な創作活動をするアーティストなのだそうです。


日本で政府の批判をするのとは訳が違い、

中国で政府に反対するのは、

それこそ命がけなのではないかと思います。


実際、中国の伝統への皮肉を含んだ作品や

中国政府の失策への批判を含んだ作品を発表したために、


警官と衝突して入院するほどの怪我を負ったり、

中国当局によって自宅に軟禁されたり、

パスポートを没収されたり…

といった弾圧を受けたこともあるそうです。


また、作品の創作にレゴブロックを使いたいと言ったところ、

中国に配慮したデンマークのレゴ社との間で、

売る売らないでもめることになったり、


イギリスに商用ビザの発給を申請したところ、

中国との関係を優先させたイギリス当局がビザ発給を拒否し、

複数の人権団体がこの対応を批判するなど、


ある意味、世界各国が一目置く

要注意人物のようです。


そういった、既存の権力にノーという勇気や、

弾圧を受けても自分の信念を貫こうとする強さという点では、

確かに、中国で一番の芸術家といえるのかもしれません。



《今週の気になる単語・フレーズ》


Le Bon Marché est sans doute le « department store », pour parler l'anglais.
(ボン・マルシェは英語で言えば恐らく「デパートメントストア」です)


よくよく思い返してみると、

Raymondさんのお話にはたいてい英語が出てきて、


その後にはいつも、

désolé de l'anglais (英語で失礼)

désolé de parler l'anglais (英語を使ってすみません)

といったことを言っているような気がします。


日本語の中には、

当たり前のように英語(和製英語)が出てくるので

気にする人はあまりいないと思いますが、

フランス語を勉強している私たちへの配慮なのでしょうか。


あるいは、フランス人はフランス語をとても誇りに思っている

という話を聞いたこともありますし、

フランス語の中に英語が混じると、

不愉快に思う人もいるのでしょうか。


確かに、音楽のように流れるフランス語の響きはとても美しくて、

文章の意味がよくわからなくても、

音読しているだけで、とても気持ちがいいです。


Raymondさんの口癖である「je dirais」すら

上手に発音できるとなんだか嬉しくて、

ひそかに練習したりしています。


そんな風に、難しいフランス語に出会った時も、

わからない=つまらないとあきらめるのではなく、

自分なりの方法で楽しんでみることも

大切なのではないかと感じました。



《解説授業のポイント》


devoir qc à qn (qc はqu のおかげだ)

devoir =~しなくてはならない

という一般的な意味とはかけ離れているので、

要注意です。

Je dois mon succès à vous.(私の成功はあなたのおかげだ)


certain (e)

語順や冠詞の有無によって意味が変わるので、

こちらも要注意です。


① un(e) / des 名詞 +certain(e) : 確実な~

des progrès certains(確実な進歩)

② un(e) / des certain(e) +名詞 : ある~

un certain jour (ある日)
③ un certain +固有名詞 : ~という人

un certain Aristide Boucicaut(アリスティッド・ブシコーという人)

④ certain(e)s +名詞 : いくらかの、一部の~
certains étrangers(一部の外国人)


confiance(信頼)
前に来る動詞によって、
誰が誰を信頼しているのかが変わるので、

要注意です。


・ avoir dans/en qn : ~を信頼している (状態)
・ faire confiance à qn : ~を信頼する (動作)
・ donner/inspirer confiance à qn : ~に信頼感を抱かせる
・ gagner la confiance de qn :~の信頼を得る


それでは、次回も楽しみにしています。