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【世迷言-よまいごと-】道路特定財源問題 前向きな論議を
主筆 筆折らず乃助
19日午前、東京都内のホテルで道路財源となっている揮発油税・地方道路税などの暫定税率延長問題に関する公開討論が行われた。
民主党の菅直人代表代行は、地方の道路の必要性を認めつつも、現行の道路特定財源制度が、官僚や道路族議員などの影響力によって、公平公正に分配されておらず、問題点が多いことから、暫定税率の廃止と、残りの本則税率部分を一般財源化していくなかで、透明性のある枠組みを作るべきとし、これら民主党の主張は地方分権にも資するとした。一方、宮崎県の東国原英夫知事は、宮崎県における高速道路整備の遅れなどを踏まえて、対等な地方間競争をするためにも社会基盤の平等な整備が不可欠で、まずインフラ整備が必要であると主張したようだ。暫定税率廃止反対を主張する地方の主張は、地域事情の違いこそあれ、道路の必要性と財源の欠陥が生じるということで、概ね共通する。
菅氏をはじめ民主党側の主張するところとしては、必要な道路を作る問題や地方への財源問題と道路特定財源は、別の問題であって、暫定税率の廃止による財源不足は、新しい枠組みによって対応できる問題であるとするのに対して、東国原氏をはじめとした地方側の主張には、暫定税率の期限切れが3月末であり、直ちに財源不足に陥ることから、差し迫った問題であると主張するものである。
道路特定財源の問題点
よく指摘されることとして、道路特定財源の問題は、2つの論点がある。
1つは、道路特定財源そのものを一般財源化すべきか否か、つまり道路が必要としても、道路のためだけの財源を維持していかなければならないのかという点である。
もう1つは、今問題となっている暫定税率問題である。これは、昭和48(1973)年から52(1977)年までの道路整備五カ年計画に際して不足した財源のための暫定措置として昭和49年から始まったもので、当初2年間の措置だったはずの揮発油税等の暫定税率が、その後、道路整備のため必要という理由により、延ばし延ばし今日に至っている問題である。たとえば、ガソリンに課される揮発油税の場合、揮発油税法では、1リットルあたり24.3円だが、租税特別措置法による暫定税率により、1リットルあたり48.6円と2倍に設定されている。
ある試算によると、平成19年度当初ベースで、国・地方あわせて7兆4582億円ある道路関連予算(一般財源分を含む)が、暫定税率の廃止によって4兆6933億円となり、2兆7649億円を失うことになるという。
本来、道路特定財源となっている揮発油税などは、国民から預かった税金としては他の税目と変わりはない。揮発油税が昭和24年に改めて創設された際に、道路のための税目という目的は帯びていない。厳しい財政状況の中、偏りのなく、公正な資源配分をすべきであり、一般財源化をすることで、財政全体を見渡した上で適切な予算配分ができるように改めたほうが望ましいのである。道路の整備なし維持に予算が必要なことはもちろんだが、それはもはや「道路専用の財布」で考えるべき時代ではなく、「ふつうの財布」の中で考えるべきなのである。しかし、この一般財源化の方向は、昨年末ごろ以降、政府与党の側からは見出すことができなくなった。
暫定税率の問題は、問題の性質がもっと単純で、しかも釈然とするところがない。つまり、いつまで「暫定」が続くのか、道路整備計画の当否の問題以前に疑問を示さざるを得ないからだ。国土交通省や政府与党は、道路整備の必要性を以って理由に挙げるが、これ以上、納税者広く国民一般が納得できるような説明ができるのだろうか。どうしても財源が必要なら、暫定税率まで本則税率を引き上げ、必要性を説明すればよいはずだ。
確かに民主党の主張するところでは、暫定税率問題が3月末で切れるため、国・地方の財源不足は免れない。民主党が政権をとってから新しい枠組みができても、地方財政にとっては迷惑であり、団体によっては、そこまで待ってられないだろう。
しかし、「暫定」といって、既に延長をあて込んでいるかのような国土交通省や地方公共団体の姿勢も問題であり、実質恒久的なものになっているなら、もっと早い段階から、本則を引き上げるべきなのだ。また、20年3月で切れることがわかっていた政府与党の姿勢も問題で、昨年7月に衆参のねじれが生じて以降、本気で取り組む姿勢があれば、もう少し早く成案のために取り組むべきだったはずだ。
制度のあり方を議論するために、与野党合意をせよ
今週から国会では、政府与党案に沿った暫定税率の10年延長などを柱とした法案の審議に入っている。
延長する10年間の措置として、高速道路料金の値下げを行うため10年で2億5000万円を特定財源から充当するなどを盛り込んだものとしても、基本的に既存の枠組みを漫然と10年延長することに変わりなく、理解に苦しむ。道路特定財源のあり方、暫定税率の問題、地方への税源移譲を含めた財源問題を与野党でもっと議論すべきである。そのための時間稼ぎ、あるいは激変緩和措置として、4月以降も暫定税率を延長する。それなら理解できるところである。とはいえ、それでも1年ないし2年程度の延長で充分で、その間に与野党で制度のあり方を論ずべきであろう。
与党案の10年延長は、火事場泥棒的な手法としか思えてならない。