筋肉は収縮する為にエネルギー源であるATPをADPに分解し、エネルギー得ています。
筋内のATP量は非常に微量であるため、ADPを再利用してATPを生み出すことで長時間にわたって運動ができる仕組みになっています。
それでは、ADP⇒ATPに再合成するときの回路についてみていきましょう。
ATP産生の3つの回路
- ATP-PCr系
- 解糖系
- 有酸素系
ATP-PCr系とは?
解糖系とは?
糖質(グリコーゲンとグルコース)が分解されるときに発生するエネルギーを使ってATPを再合成する過程が解糖系になります。
グルコースはブドウ糖のことです。
グルコースは血中から筋中へ入り、筋に存在するグルコーゲンと反応し、グルコース6リン酸になります。
グルコース6リン酸が分解・反応しリン酸をADPに反応させATPが産生します。
一方でグルコース6リン酸はピルビン酸になりミトコンドリアに取り込まれます。
取り込まれたピルビン酸は最終的には二酸化炭素と水に分解されます。
↑表のピルビン酸がミトコンドリアに入ってからアセチルCOAが生成されます。
トレーニング等を実施しているときは解糖系が活発となっており、ピルビン酸の生成速度が速く、ミトコンドリアでの処理速度が追いつかない場合は、ピルビン酸は乳酸に変換されます。
ピルビン酸の生成速度>ミトコンドリアの処理速度 ⇒ 乳酸が生成
ピルビン酸の生成速度<ミトコンドリアの処理速度 ⇒ 乳酸は生成されない
変換された乳酸は
①筋自体で処理される
②筋から放出され肝臓や活動していない他の筋で処置される
この解糖系でのエネルギー供給速度および供給時間は、約32秒となります。