第51話 二合目
『孫正義 世界一をめざせ!』実業之日本社より10月7日発売!
定価 税込1050円、カラー口絵つき
編集担当の岩野です。
ホークスのパ・リーグ第1位、改めておめでとうございます!
このブロクは第50話までが単行本になりますが、
ブロクはまだまだ続きます。
引き続き、ご愛読ください。
第51話
2合目
9月13日(火)。日本ハム戦。延長10回、バティスタがサヨナラ打。「さすがメジャーだ」(王監督)。ズレータが先発復帰。役者が揃った。
9月14日(水)。和田が8月3日から42日ぶりの勝利で、11勝目。ズレータ38号ホームラン、三冠王も視野に。
9月17日(土)。9連戦の緒戦、オリックスにサヨナラ負けを喫する。杉内の好投が報われず。
9月18日(日)。サンデー新垣が登板。149球で今季2度目の完封、9勝目。1対0。「必殺仕事人」大道の決勝犠打。ベテランの存在は大きい。ロッテとの4連戦に向けての弾みがついた。
9月19日(月)。5点差をつけてリードしたが、5回に同点に追いつかれ逆転負け。城島の2打席連続ホームランが水泡に。この日、ダイエーの創業者中内こう氏死去。合掌。
9月20日(火)。松中が2打席連続ホームランしたが、またしてもロッテに敗れる。「中内氏の弔い合戦」(王監督)のはずだった。2連敗。
9月21日(水)。ロッテに大敗して3連敗。ついにゲーム差は2に。
9月22日(木)。ホークスの危機を救ったのは「秘密兵器」ルーキー・高橋秀の力投だった。6回途中まで1失点で初勝利をあげた。
9月23日(金)。松中44号、川崎4号、ズレータ40号、大道1号のホームラン攻勢で、西武との初戦に勝利した。杉内はハーラートップの18勝をあげる。
9月24日(土)。まさかの9回裏逆転負け。だが、ロッテが楽天に敗れたため1位が確定した。「コメントする気分になれん」と王監督は怒り心頭だった。
孫は素直に喜びのコメントを出した。
「見事、レギュラーシーズンを制したことはこの上ない喜びです。次はプレーオフ。リーグチャンピオンシップのフラッグを手に、日本シリーズで日本一に。そして11月に行われるアジアシリーズでアジアナンバーワンになり、世界一の夢に一歩一歩近づいていきたいと思います」
9月25日(日)。斉藤和巳と松坂のエース対決。松中が4回、45号2ラン。斉藤は力投をしたが、9回2アウトとなったところで降板。馬原が前夜の逆転負けの嫌なムードを打ち消した。長く苦しい9連戦を戦い抜いたホークス。レギュラーシーズン単独1位が確定した。
20代から事業をはじめ、ビジネスでも「世界一の夢」に一直線に進む孫。いま、富士山の登攀にたとえればどのくらいまで来ているのだろうか。孫は答えた。
「まだ2合目です」
(文中敬称略)