中年女性に、
肥満、疲労、徐脈、冷性があり、
一つの病気が原因と考えるなら、
可能性があるのは、
「甲状腺機能低下症」
です。
甲状腺機能低下症の原因として多いのは
「橋本病です」
ダイエットを考える前に、
「橋本病」がないか検査することが必要です。
もし、橋本病が未治療のままで、
ダイエットを始めても、
なかなかうまく行きません。
ドクターヒロでした。
子宮癌には、
子宮頚癌と子宮体癌の全く別な2種類の癌があります。
各地方自治体などが
「子宮癌検診」として無料で施行しているのは、
正確には、
「子宮頚癌の細胞診」です。
これは、子宮頸部をブラシで擦って
ブラシに付いた細胞に癌細胞が
あるかどうかを調べます。
細胞を顕微鏡で見た結果をクラス分類します。
分類の仕方はいくつかありますが、
最近よく使われているのは
日母分類(クラス分類と異形成の対比)です。
クラス I : 正常である。
クラス II : 異常細胞を認めるが良性である。
クラス IIIa : 軽度~中等度異形成を想定する。
クラス IIIb : 高度異形成を想定する。
クラス IV : 上皮内がんを想定する。
クラス V : 浸潤がん(微小浸潤がん)を想定する。
クラス IIIa 以上の場合は精密検査をすすめられます。
例えば、クラスIIIbの結果が出ますと、
精密検査で、細胞よりも大きな組織を取って調べます。
結果によっては、まだ癌でなくても手術を勧められます。
多くの患者さんは、
「癌になる前に分かって良かった。手術を受けよう」
と手術に同意します。
しかし、ちょっと待ってください。
まだ癌でないのに手術を受ける必要はありません。
細胞診IIIbが必ず癌になるわけでもありません。
癌になってからで間に合いますし、
癌になってからでも、まだ時間の余裕があります。
実際に細胞診で
クラスIIIbであろうが
クラスVであろうが、
子宮頚癌の
ステージIでは治療は同じです。
つまり、もっと進行してかれでも同じ手術です。
あわてることはありません。
僕と同じことを言う医師は
少数派かもしれません。
慶応大学の近藤誠先生が
「がん放置療法のすすめ」
という本で同じことを放射線医の立場から
言っています。
是非ご一読ください。
ただ、誤解しないでください。
近藤先生も僕も
「癌はなんでも手術するな」
と言っている訳ではありません。
「必要ない手術は避けよう」
と言っているだけです。
ドクターヒロでした。
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