雨露が凌げたら、ええじゃないか。 | 有爺のご意見箱

雨露が凌げたら、ええじゃないか。

7月1日。
法人にした日。

あれは、フリーになって5年目の年だった。
まるっきりゼロからはじめたので、毎日事務所でビールを飲むしかやることがなかった。半年くらい経ちポツポツと仕事が入るようになり、なんとか活計を立てて行けるようになった。やがて広告代理店の仕事が増えて行き、大きな仕事も受けるようになって行った。CMまで受けるようになり、相手先から法人化を求められ渋々法人にした。当時は資本金1000万円の時代で有限会社という手もあったが、前年には史上最高の売り上げがあり事務所の通帳には残高が1000万円ほどあったので、どうせならと株式会社にした。
あの1000万円はどこへ行ったんでしょうね。たしか、その年の暮れにレインジくんを買って綺麗さっぱり無くなったような。(笑)

宵越しのゼニは持たねえ主義ですからね。
以来、いつも個人白色源泉業に戻したくて仕方がない。どう考えても、あれがいちばん合理的な納税法だ。だから逆に、税務署は青色やら法人成りを勧める。株式会社が世間体が良いなんてもう過去のこと。
サラッと個人白色源泉業ってのが、いま風なフリーエージェントでカッコ良いんじゃないかなあ。
人間ひとりが汗水して稼げる金なんか、たかがしれてる。限界がある。だから会社にして大きな売り上げをあげるってのも、なんだか性に合わない。

コピーライターで稼げる金なんか、家建てて、外車買って、たんまに旅行に行って、その程度。
それなら、大きく稼ぐよりも気持ちよく稼ぎたい。稼ぐよりは達成感を求めたい。これからも、それでええやん!

そう思う雨の朝。
雨露が凌げる暮らしで、ええじゃないか。