こんにちは、Mayです
昨日記事をあげましたが、JALの事故も書こう書こうと思っていたらもう2月が終わります、、
JALと海保機の事故
さて、1月2日に起きた、羽田C滑走路での事故について。
元CAの立場からの個人的な意見であり、
賛否両論あると思いますが、思い切って書いてみます。
そして、乗客としてこういう風に協力してほしいということまで(余計なお世話で上から目線と感じられるかもしれないのですが)知っていて損はないと思うので、サッと読んでいただければと思います。
また、この事故の全てを把握しているわけではなく、軽率には言えないことは理解しています。
ただ、その上で、
これが奇跡や美談として取り扱われて終わることには疑問を呈したいです。
(それはJALも望んでいないはずです)
JALの脱出
今回のJALで死者が出なかったことは幸いなことです。
(ワンちゃん猫ちゃん以外)
JALのみなさまの日頃の訓練の成果と
奇跡が重なっていると思います。
あと少し遅かったら、厳しかったでしょう。
(新人も含まれていたとのことですが、素晴らしいですね)
JALに限らず、
CAは厳しい訓練を受けています。
JAL・ANAも厳しいと聞きますが、私のいた会社も非常に厳しくて、入社訓練時はもちろん、年1回のセーフティートレーニングで落ちてクビになる人もいます。
私も、90秒以内で脱出する訓練、自分の判断でドアを開ける訓練をしました。
(90秒なんて色々と条件が揃わないと無理なんですがね)
非常時、乗客はどうすべきか
乗客の皆さんは、
乗務員の指示に従うことが基本です。
今回落ち着いて行動された
乗客の皆さんと乗務員、あっぱれです。
だからこそ、全員脱出できたと思います。
ただ・・・
全員脱出するために大事だから、
厳しいことを敢えて言います。
パニックになるのは分かります。
ただ、、、
子供が叫んでいれば、保護者が静止しな。
乗務員の指示が聞こえないだろ??
騒ぐな、黙ってろ、指示に従え。
静かにして。
指示が聞こえなくなるから。
と、乗務員のみならず乗客の皆さんも心の中で思う(った?)はずです。
そして、次に重要なことは
パニックで
我先にと出口に向かわず、
「前の人についていく」ことです。
だから全員が降りられました。
これが全ての乗客にとって大切なことです。
今回はJALの乗務員の日頃の訓練や安全意識の賜物と前述しましたが、具体的には
1)安全なドアをしっかり判断しドアを開けた。開けてはいけないドアを開けなかった
2)乗客を落ち着かせパニックを抑えた
3)乗客が乗務員を信頼して指示に従ったのも、羽田着陸までにサービス等を通じて乗務員が信頼される働きをしていた
からこそ、だと思います。
奇跡
確かに、奇跡も味方してくれたと思います。
奇跡部分を言えば、
機内からの脱出2分後に炎が燃え始めるまで機体が耐えてくれたか神がいた
乗客に日本人が多かった
(国籍差別ではありません)
パニックの中で、乗客が乗客を落ち着かせていた。
「荷物を持たないで」「大丈夫だよ」と声をかけていた
そして乗客はそれに従った
(一部荷物を持って出た方がいるようですが、絶対に許せない行為です。厳罰に処されるようになるべき。殺人未遂と言っても過言ではないほど危険行為です。)
海外のメディアが今回のJALの脱出を「奇跡」と報じるのには様々な理由があると思いますが、、、
私が考える一番は、
「乗客の大部分の方が、冷静に、荷物を持たず乗務員の指示に従った」ことだと思います。
奇跡が味方してくれることは常に願いたいです。
ですが、奇跡がなくとも、100%安全でなくてはならないのです。
99%でもいけない。
99%を99.1%に、99.2%に、、日頃から公共交通機関でも食品業界でもその他の業界でも、それぞれの持ち場で皆が努力されていると思います。
今回のことも教訓に、100%の安全にすべく努力を重ねないといけないのです。
だから、
反省点がなかったと言えば、
そうではない。
と言えば批判も受けるかもしれないけれど、どんなに奇跡と言われても、反省点はJAL内部では既に多くあがっていると思います。
1人でも人命が失われていたら、
JALには改善点がなかったと言えるでしょうか?
賞賛されるでしょうか?
それで賞賛されなければ、今回のことも賞賛のみで済まされてはいけないのです。
「全員無事だったんだから今回はそれでいいじゃない」という意見もあると思いますが、安全を守るってそんな幸運を念ずるような心がけではできない仕事です。
誰か1人でも亡くなっていたら、お客様も国民もメディアも、JALの改善点を追求すると思いますよ。
ここから、長くなるので後編へ。
MAY