指導方針について
これまで、訓練競技に関する記事を中心に書いてきましたが、改めて、私の指導に対する考えや方針をまとめておきたいと思い、この投稿を書いています。
私は、訓練競技を「結果だけを追うもの」ではなく、犬と共に成長し、過程を楽しむものだと考えています。
その中で、集中力やメンタル面に課題を抱えたペアの再構築も指導しています。
この考えに至ったのは、私自身の経験がきっかけでした。
前パートナー犬と競技に出ていた頃、私は「結果がすべて」という考えにとらわれ、強いプレッシャーをかけ続けていました。
ある大切な競技の最中、彼はその重圧に耐えられなくなり、力尽きるように伏せて動かなくなってしまいました。
周囲からは、「いい犬だったのに潰してしまったね」「もう競技はやめた方がいい」と言われました。
それでも、これまで私と共に積み重ねてきた時間そのものが、彼の犬生だったと思っています。
それを諦めて終わらせることは、どうしてもできませんでした。
私は、これまでのプレッシャーでやらせる方や考え方をすべて見直し、彼と本気で向き合い直すことを決めました。
そして1年後、私たちは再び競技に復帰し、表彰台の頂点に立つことができました。
その後、オビディエンスにも挑戦し、彼は私を世界大会へと導いてくれました。
この経験から、「結果ややらせることよりも、気持ちの安定を整えることの大切さ」を強く実感しました。
先日も、リンクを脱走し続けていた犬が、最後までやり切れた瞬間がありました。
その姿を見て、私が指導すべきはまさにここなのだと、改めて確信しました。
意欲が低いと言われてきた犬や、競技で自信を失ってしまったハンドラーでも、正しい関わりと積み重ねによって、変わっていく可能性を必ず持っています。
私は、そうした再スタートを支えることを大切にしています。
一方で、結果だけを求める方や、努力を他者任せにしてしまう方には、私の指導は向いていません。
成果は私だけで作るものではなく、ご本人の姿勢と継続によって生まれるものだからです。
長期的な視点で学び続けたい方と、真剣に向き合っていきたいと考えています。
ご縁のある方と、一緒に成長していけたら嬉しいです。
Having FUN Workingdog Training
堀江ゆかり