犬のトレーニングにおいて行動を読み解くことは本当に大切。
ポジティブトレーニングでは、犬が考えて行動することでカタチにしていく。
それは強制的なトレーニングでよく言う義務感ではできない。
犬が何を見て何を感じどう動いているのか、ハンドラーは見極めていくチカラが必要になる。
オビディエンスでBOXや円にハンドラーの指示で行くという課目がある。
もちろんパートナー犬には正確に入ることを教えてはあるのだが、ロボットではないのではみ出してしまうこともある。
その時に修正できるように、キューでBOXや円に入り直すことを新たに教えている。
しかし、これができない。
どんなに一からやり直しても小さなステップを踏んでもできるようにならない。
お世話になっている訓練士さんに何が原因でできないのかを何度か見ていただいた。
最初はわからなかったが、先日やっとそれが判明した。
キューの実行より、私の背中のポケットにあるボールに意識がいってるのを訓練士さんは見逃さなかった。
だから対面したら少しでも私に近い位置へ来てしまうのだ。
留まって欲しいのは円の真ん中だ。
教えるためにオヤツやオモチャを使うのだが、繰り返し与えているとパートナー犬はこれらに対する意識が強くなりすぎてしまい、キューの正確な実行に至らなくなることが原因だとわかった。
意識はオモチャじゃなくて円の真ん中になければならない。
意識が違うためにわかってないような行動が出てしまっているだけだった。
多くの場合、わかってるはずの行動を犬が実行しないときには強制が使われる。
強制ではなく、勘違いとコントロールを受け入れる意識が必要になる。
犬が何を見て何を感じてその行動を取っているのか?
ここを分析することが大事。
トレーニングの渦中にいると見えない犬の意識も、他者の目を通すことで見えてくることもたくさんある。
トレーニングが上手くいかないときは、客観的な視点は必要不可欠になる。