ブログを拝見していて、鮮明に蘇った記憶を自分のブログにも残しておきたくて。
10年前。
娘が年中さんの保育所懇談会で見た忘れられない姿があります。
あるお母さんの娘さんには生まれつき
食道閉鎖症があり、2歳まで病院のベッドで過ごしたと聞いていました。
発達遅延があったけどいつもニコニコ笑ってかわいい女の子。
保育所の懇談会は参観のあとに親が円陣に座り、担任が司会をしていました。
一人ひとり順番に子供の近況を話すんですが、なぜか大抵はできてないことを話す流れになってしまうという(^_^;)
まだ夜のおむつが取れないけど大丈夫でしょうか?
今日の参観を見ていてちょっとびっくりしたんで家での対応考えようと思います。
などなど。
普段気になることを相談する場、みたいになりがちだったんです。
そんな中、先程のお母さんの番になりました。
その子は年中さんから入所してきたので懇談会は初参加でした。
そのお母さんは、まっすぐ前を向いて
「〇〇は今ペーストの給食を食べています。最近完食できるようになったんです。
夢のようです。
今度の目標は、みんなと同じみかんゼリーを食べられるようになることです。」
キラキラした瞳で、嬉しそうに話すお母さん。
私は衝撃を受けました。
うちの子は重度のアレルギー持ち。
なんでも食べられる子を羨ましく思うことがよくありました。
でもそれがなんだ!
お菓子だってなんだって、食べられる物は沢山あるじゃないか!
本当に心の底から、なんて素敵なお母さんなんだろうと胸を打たれたのを覚えています。
あの時のお母さんの瞳には
自分の子のできないとこ、足りないとこなんて映っていなかった。
他の誰かと自分の子を比べて、恥ずかしいとかなんでうちの子だけとか、そんなものはどこにもなかった。
深い優しい愛情しかなかった。
それから数年後。
その愛情いっぱいのお母さんは
いなくなってしまいました。
神様はいるのかな?
でも私は忘れない。
あの時の強くて優しい姿を忘れないからね。
10年経って、今の私にもまた
あの時のお母さんの言葉が胸に刺さります。
大切な気持ちを思い出させてくれて
ありがとう。