小アジアのギリシャ人 | あぶくさぶく

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小アジア生まれのギリシャ人

先日は、ジャックリーン・ケネディの再婚相手のオナシス氏が イズミル生まれだったという話を 書きましたが、古代まで遡れば 小アジア(+その周辺の島)は ギリシャ人の土地だったわけで 小アジア出身の有名人もたくさんいます.

ホメロス: 言わずと知れたイオニアの大叙事詩人. 実在の人物かどうか 議論もあるようですが、現在、イズミルや、その対岸のギリシャ領の島キオスなどが 出身地争いをしています. イズミル郊外には 「ホメロス谷(Homeros Vadisi)」という所があって 公園が作られています.
Homeros Vadisi
サッフォー: 小アジア本土では ないですが、アイヴァルクの対岸にあるギリシャ領の島 レスヴォス島生まれの女流詩人. 彼女が 同性愛者などと 呼ばれたりしたこともあるからか、<レズビアン>という言葉の語源になってしまいました. 最近では それを嫌ってか、レスヴォス島という代わりに ミティリニ島(ミディリニ島)と 呼ぶことが 多くなっているような気がします. ただ、ミティリニは 島の中心都市の名前でもあるので 私には 紛らわしく感じられます. ま、キオスも同様なんですが(キオス島の中心都市はキオス). サッフォーも 卑弥呼より500年も古い時代の人なので 伝説的な部分が 多いようです.
ヘロドトス: これも言わずと知れた トゥキュディデスと並び称される歴史家. 「エジプトはナイルの賜物」という言葉でも有名. もっとも この言葉は 彼自身の言葉ではないようですが. 彼は ハリカルナッソス(Halikarnassos、現在のボドルム)の出身. ハリカルナッソスは 世界の七不思議の一つ マウソロス霊廟があったところ. 15世紀には ロードス騎士団が ボドルム城を築いた.
ヘラクレイトス: エフェソス生まれの自然哲学者. 「万物は流転する」(Τα Πάντα ῥεῖ (Ta Panta rhei). という文句で 有名だが、残念な事に この言葉も 彼のオリジナルでは ないらしい.
タレス、アナクシマンドロス、アナクシメネス: イオニア人の都市国家ミレトス出身の3人の哲学者たち

もちろん 他にもたくさんいるでしょうけど、とりあえず.


レスヴォス島の中心都市ミティリニ
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