Ζガンダムの主人公の繊細な少年ではない。マトンの創始者だ。

が、ファミリーネームはブルナデだ。

マトンの沿革を見たのだが、歴史は75年強。

カミーユ・ブルナデはパレ・ロワイヤルで宝石細工師をやっていたがヴァンドーム広場に1932年にお店を開いた。
彼は1920年代のシャネルに代表される女性の進出を目の当たりにして、既存のアンティークとは違う活き活きした、デザインのジュエリーを産み出した。

小さな石でもその個性をうまく引き出したデザインは見事の一言。

豪華なデザイン、精緻なつくりと、それに勝る活きた石の存在は、時代を超えてトップクラスにあるのは間違いない。

紛れもなく天才と思っている。

ネットでは、その甥のロジェ・マトンは小さいころからおじさんの工房で、その作品をみて、育ったとかいてある。彼はその大いなる財産を継承し、
初期のころのデザインはおじさんのコピーという感じがするが、よりシャープになっている。

彼も時代の流れをふまえて、新しいデザインへのチャレンジを不断に続けて、に動物などの面白いモチーフなどは、既に完成の域に入っている。

石の使い方もおじさんよりも、大胆な感じがする。

私が最初に感じたのは、実はロジェ・マトンの気持ちだったのだとわかった。

三人の子供、1997年から現在のフレデリックに引き継がれた。

正直いって私は、ボタニカルアートは好きではない。動物なども同様である。身近過ぎて、夢がないと感じるがゆえだ。

しかし、この家系は石が本当に好きなのがありありとわかるから、デザインに石をあわせたり、石からデザインを組んだり自由自在で実に深みがあるのである。

ただ、敢えて難しい点をあげるなら、ある意味、完成の域に入っているので、これ以上、時代にあわせてテーストを崩さないで欲しい。

その意味で次世代のプレジデントは相当難しい道を歩まねばなるまい。

いろいろと書いてきたが、本当に素晴らしいブランドだと思う。ロジェが夫人にデザインしたように、愛する人が出来たら、是非とも一つは求めたい。

皆さんも見てほしい。特に選ばれた石の表情に注目してほしい。

本当にのびのびしている。